2012年10月7日

ブータン映画にみるムラの暮らしと人生観

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ブータン映画、面白いです!
呪いや、迷信、魔術、輪廻転生などがテーマになっているものが多く、ブータンの風習や人生観がのぞけます。

共通するのが、「恋」。恋人たちは、だいたい逢い引きします。
夜這い(ナイトハンティング)の文化なので、お祭りなんかの時にしめしあわせて夜戸をあけておくんです。その恋のかけ引きがみどころです。

日本の田舎にも、「足入れ婚」という風習が、昭和初期まであったのだとか。
畦からいつの間にか田んぼに広がるカヤやイボ草を「よべーぐさ」と呼んでいます。
平安時代みたい、と思われるかもしれませんが、意外と近年まであったんですね。

昭和初期の暮らしに似たブータンの暮らしが垣間見える映画です。



The Golden Cup ゴールデン・カップ

ブータンの村には、「魔女」が住むといわれている。「魔女」からもらった食事をとると、死んでしまうというのだ。これは、たぶん、知らない村で食事をとってはいけない、何が入ってるかわからないから、と子供たちに言い聞かせた教訓だったのではないか。

「これを持っていると幸せになれる。ただし、中のお金を使ってはいけないよ。」

チベット人から金の壷を受け取った少女は、生涯その壷を大切にし、豊かに暮らした。
ある日、子孫がそのお金を知らずにつかってしまった。

「自分の手で作った食事を食べた人は死んでしまう」という呪いをかけられた一族の物語である。
この呪いは、代々女性にのみ受け継がれていく。


ラモは、「魔女」の家系だと知らずに育ち、シリンと恋に落ちる。2人は幸せに暮らすが、魔女の家系だと知ったシリンに逃げられる。ラモは、シリンに復讐を誓い、呪いの力を受け継いだ。

やがて、復讐を果たすが、心は晴れない。ラモとシリンの間には子供がいたのだ。
子供は女の子であった。この子に呪いが渡る前になんとかしなければ・・・ラモは最後の手段にでる。







Travellers and Magicians  「旅人と魔術師」

 
出だしから神秘的な雰囲気をかもしだしている。旅人と魔術師の2人の話が同時並行で進んでいく。
左遷されて田舎にやってきた役人が、アメリカにわたるために首都を目指す。1週間に数本しかないバスに乗り遅れ、ヒッチハイクで旅する。途中で、ヒッチハイク仲間ができ、お坊さん、りんご売り、少女とトラックで旅をする。

魔術師の弟子は、つまらない田舎の生活から逃げ出す途中で、遭難。隠れ里で美しい女性に出会う。女性は、おじいさんと結婚していたのだが、2人は恋に落ちる。魔術師は、女性の旦那であるおじいさんを毒殺しようと試みる。


やがて、役人は旅するうちに少女に惹かれるようになる。
アメリカを目指すのか?村に戻るのか?

女性と一緒になるために、おじいさんを殺そうか?

旅人と魔術師は、ジレンマに陥る。
 

  
 


Druk Ge Goem - The Guest 「お客さん」
ニューヨークから来た観光客が、トレッキングの途中で山で遭難し、ヤクを放牧していたラヤ族の少女に介抱される。言葉も通じない2人はやがて恋に落ち・・・
この映画は、ブータン人のお客さんに対するおもてなしの心を描いている。


これ以外にも、輪廻転生するリンポチェを探しに行くドキュメンタリーや面白いブータン映画をたくさん持ってます。
公衆には公開はできないかもしれませんが、DVDがあるのでブータンに興味がある方は個人的に見に来てくださいね。


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