2017年8月7日

台湾食農之旅【薬草編】植物とともに生きる知恵を学ぶ旅

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台湾の屋台で必ず見かけるのが青草ジュース、苦茶、仙草ゼリー。
まちなかの商店や露天でも、生薬がわさわさ積まれていたりします。
青草巷
埔里の露天商

こういうのを見るとテンションあがってつい話しかけてしまうんですよねー。
あ、今回、台湾へのならいごとの旅をテーマごとにまとめていまして、薬草編です。

薬草に興味をもったのは、ブータンで無医村の村に滞在してからで、帰国後、丹後半島の山野草達人について2年ほど野山をかけまわり、そして現在、京都府薬務課主催の薬膳インストラクター養成講座も3年目、上級講座で中医学を学んでおります。




いったい何をしてる人かって?よく聞かれます。

話せば長くなりますが、頑張って短くすると、ちょっとディープな旅のプログラムコーディネーターしてます。海外の人を日本の農村に案内することが多いですが、一方的にきてもらうばっかりじゃなくて、これまでに訪ねた台湾やブータン、タイの農村とか、アジア2000年の叡智や食と農の伝統技術をお互いに伝えあう交流ができればいいなあと考えています。ぜひ、また台湾の生産者にも会いにいきましょう!

前回記事:
台湾食農之旅【発酵編】台湾の発酵集団との交流
台湾食農之旅【茶農家編】台湾でお茶について学べる素敵な場所
台湾食農之旅【有機農業編】大学から広がるオーガニック運動


「共膳共耕」共に食べ、耕す、薬草のまちおこし

さて、台湾で薬草について学べる場所のご紹介。
・・・の前に、面白い取り組みのご紹介。

台北郊外のまち、淡水にてコミュニティで薬草をつくり、食を共にする「共膳共耕(共に耕して共に食べる)」のとりくみを取材された早稲田大学の映像です。老人たちのコミュニティづくりとともに次世代の教育にも取り組まれ、こどもたちが、薬草の効能を説明できるまでになっているそうです。

京都府の薬膳インストラクターも住民みんなが予防医療に関われるようにとはじめられたものですが、淡水の事例は、老人から子どもまで、まちぐるみでまちの健康に取り組まれているのが面白いですね。



薬草食べ放題、バイキングのある薬用植物園

ならいごとの旅でも書きましたが、薬草の展示を見ながら、実際のその植物をたべれらる植物園が台東にあります。薬草を使ったドレッシングやスイーツ、薬茶もあり、食べ方も学ぶことができます。見ているだけではなかなか覚えられないのですが、実際に食べるとどいういう植物なのか、頭でつながるんですよね。食べて覚えるというのは私だけでしょうか??野生の植物には、酸味も苦みも、エグミもあります。それがよかったりするのですが、どう料理したらおいしいのか、考えるのも楽しいです。ぜひ、いろいろ食べてみてください^^

前回記事:ならいごとの旅 in 台湾(2)薬草を学ぶ旅


台東原生応用植物園 
台東縣卑南鄉明峰村試驗場8號 
+886 8 957 0011
https://yuan-sen.com.tw

ルカイ族の薬草パン工房

石板屋とよばれる石でできたルカイ族独特の集落にある薬草工房。
お父さんにガーデンを案内してもらいながら、いろんな植物を使った加工食の試食をさせてもらえます。野草を使ったパン以外にも、お茶や化粧品、そして調味料も面白いものがありました。屏東のルカイ族を訪ねる機会があればぜひに。

雾台神山佳人香草工坊 
霧台村2鄰神山巷26-1號
+886 8 790 2214


生薬の店が軒を連ねる市場


観光地としても有名な龍山寺のとなりの路地を入ったところに並ぶ生薬のお店。清朝からつづく生薬街で、10軒あまりの店で100種類ほどの薬草をあつかっているそうです。
先日、月ヶ瀬村で染め物の原料として使われる「烏梅」の製法を見学させてもらったのですが、生薬としてつかわれる烏梅を確かめたくて探しに来ました。

「萬安青草」の看板が各店舗に掲げられる

そこらへんで薬草が干されています


路地の看板には薬草の説明が。


いとも簡単に烏梅はみつかりました。
烏梅茶
路地のまわりには、薬草スタンドが並びます。
ローゼル、タンポポの根、烏梅茶、などなど試飲させてもらいました。

薬草ジューススタンド
青草巷  
108 台湾 台北市萬華區西昌街224巷

台湾大学の植物標本館がおもしろい

台湾大学には気軽にはいれるミュージアムがいくつかあって、民族学系だったり、農学系だったり。種子系もすごいのがあるんですが、割愛。植物標本室には、有用植物を活かした製品の展示や古い文献が保存されています。


学芸員の郭さんにご案内いただきました。(行かれる際は、英語が話せる方がいるか確認したほうがいいかも。)

学芸員の郭さんに葛から紙の作り方をきいているところ
タンスの中にも植物の種子がびっしりつまってます。
もはや宇宙人。なぞの植物標本。
植物クイズ
温室もご案内いただきました
生薬とはちょっと違いますが、生活の中でひとは植物とどう向き合って来たのか、植物との関係性の歴史を学ぶことができます。

国立台湾大学植物標本館
10617 台北市 羅斯福路四段一號植物標本館
+886 2 3366 2463 
tai2.ntu.edu.tw


以上、植物とともに生きる知恵を学べる場所のご紹介でしたが、薬膳をやっていて想うことは、ことさらに、わざわざ薬草とか言わなくても、日常の暮らしに特別なものを使う必要は必ずしもないということ。自分の体調が悪いとき、湿熱がたまっているのか、それとも気虚の状態にあるのか、どういう状態にあるかがわかれば、気血を補う食材をとったり、熱を発散させたり、特別な生薬を使わなくても身近なものでできることも多かったり。

台湾でも、わざわざ薬草ってコトバを使わなくても、生活の中で日常に生きている知恵がたくさんありました。露店のおばさんや、家庭の主婦からもその知恵を学ぶことはできます。
台北の路上で香草や野草を販売するタイヤル族のおばあさん。話しかけると、野草の使い方についてお話してくれました。


市場に売ってるショウガの品種の多様性がすごい。使い分けをどうしているのか、どういうときにどの品種が適しているのか、市場のおじさん、おばさんに話を聞くのもたのしい。


そして、セデック族の村でも、野草料理をごちそうに。
家庭料理の中にも、いろんな香草が使われていました。
 庭に植えられている香草の違いと使い方を聞き書きしているところ。
各家庭の庭に必ず植えられている樹豆。救荒作物なのだそう。

日本の昔のおうちにも、シャエンバ、ヤシキリン、イグネなどと呼ばれる食べられる樹木や作物を植えた菜園がありました。山には焼畑で主食を育てる「畑(火を入れる田)」、歩いていける距離にある「畠」とは、植える作物の種類を使い分けていたのですが、身近に薬となる植物を植えていたり、救荒作物を植えていたり。

昔のお屋敷に植えられている植物をみると、そんな昔のひとの100年先を読む力と、生きる知恵に学ぶことは多いです。

ゲンノショウコ(現の証拠によく効く)、センブリ(千回振る)、ドクダミ(十薬)、オオバコ(車前子)などは身近にある民間薬。山村にいくと、ばーちゃんが、庭を案内してくれます。植物を生活にどう活かしていたかということも。


旅はわたしにとって、暮らしに必要な生きる知恵を学びにいくこと。
観光地ではなくて、日常に会いにいくこと。
旅を通してそんな日常を伝えていけたらなあと思っています。

また、台湾をはじめ、農村へのならいごとの旅の同行者を時々タイムラインやツイッターで募集しています。知恵を伝えるワークショップもいろいろとやってます。よかったらぽっちとフォローお願いします。




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ならいごとの旅 in 台湾(5)宜蘭でエコな暮らしを学ぶ博覧会
ならいごとの旅 in 台湾(6)茶農家の食卓
ならいごとの旅 in 台湾(7)地域のお母さんに学ぶ季節の保存食
ならいごとの旅in台湾(8)客家の植物民俗と保存食の知恵
ならいごとの旅 in 台湾(9)ふくろうの森と藍文化の復興
ならいごとの旅 in 台湾(10)山に生きるルカイ族の民族植物と愛玉づくり
ならいごとの旅 in 台湾(11)パイワン族の粟と紅藜にみる種への信仰
ならいごとの旅 in 台湾(12)ルカイ族の種取りと発酵に学ぶ民族の知恵

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