2017年8月7日

【開催報告】薬草料理と薬狩りin宇陀

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薬草のルーツは宇陀に遡り、かつて阿騎野(あきの)と呼ばれた地で、推古19年(611年)、大和朝廷の薬狩りの様子が日本書記に記録されています。

そんな、薬発祥の地で薬草料理をたべて薬について学ぶ会の同行者を募集したところ、豊岡や熊野、伊勢から楽しい仲間が集まり、1泊2日の行程に。地元の方の案内で薬草狩りとお寺での薬草料理を楽しみ、夜は山添村のシェアハウスで、めずらしくアルコールなしに熱く語り合う自然派なメンバーたちでした。
曽爾高原の当帰畑を見学

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【スケジュール】
1日目 

◎道の駅「宇陀路大宇陀」足湯
◎ヒルトコカフェで当帰を使った薬草料理
◎薬草の達人に学ぶ暮らしに役立つ薬草の知恵

2日目
◎三輪明神大神神社「くすりの道」

◎大願寺薬草料理
◎曽爾高原当帰苗作り見学&野草や昔の暮らしについて聞き書き
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食べて味わって学ぶ薬草の効能 

野草、薬草について学ぶとき、図鑑にのってるだけだとなんかしっくりこないのですが、実際に食べてみたり、お供えものに使ったり、建材や、菌の採集につかったり、植物と何らかの関係性をもつことでその植物を理解しやすくなったりします。

日本書紀にもでてくる薬狩りの地、宇陀は、ロート製薬、ツムラ(旧津村順天堂)、アステラス製薬(旧藤沢薬品)など製薬会社の発祥地でもあり、いまでも生薬問屋街の面影が残っていて、日本最古の薬草園、森野旧薬園や、くすりの館など、薬をテーマにしたまちづくりに取り組まれています。

まず、重要伝統的建造物保存地区に指定されている松山地区の町並みをご案内いただきました。
そして森野旧薬園へ。

森野旧薬園は、現存する日本最古の私設薬園で、江戸幕府8 代将軍徳川吉宗が推進した薬種国産化政策の国家プロジェクトとして薬草栽培の拠点となっていました。
日本書紀にも出てくるのですが、どうやら、水銀が採れる場所は、薬効が高いとされていて、この地が江戸時代にあっても薬草栽培の国策として位置づけられてきたのが面白いですね。

当時、葛の生産に取り組んでいた森野家当主・森野通貞が幕府の採薬使であった植平左平次とともに薬草の収集にあたり、日本最古の私設薬草園を開設。その時に、最初に外国から導入した種苗を幕府から下賜されたという6種類の薬草がいまも大事に展示されています。
 
それが、この6種類。テンダイウヤク、ナンキンハゼ、カンゾウ、ニンジンボク、ニッケイ、サンシュウ。


他のメンバーたちも、薬草好きだけあって、森野旧薬園なんどか来たことあるとのことでしたが、やはり解説を聞くと、楽しさ倍増です。

6000㎡ほどの面積の土地に、250種類の薬草が植えられていて、いまでもボランティアの方達がお世話をされているのだとか。小高い丘には東屋があり、宇陀の町並みを見渡すことができます。



「いやー、これ、内緒なんですけどね。」
と、薬草の前で味わう6種類の薬酒。
うち3種類が人参。トチバニンジン、ツルニンジン、高麗人参。
味、違うんですね、ニンジンはニンジンでも。

ときどき、たちどまっては、味わい・・・(内緒の出来事でした)
あるきおえたあとの葛きりがうまし。


信仰と薬、そして薬草の懐石料理

2日目、まだまだ濃い学びはつづきます。
大神神社には、「くすり道」が。のぼってゆくと、道のわきに多様な薬となる植物が植えられています。

春日大社の植物園、山伏と薬、そして、お坊さんがはじめに茶を飲み始めたのは薬としてでした。あらためまして、薬と信仰のつながりを感じました。

大願寺にて薬草料理のフルコース。
おしょうさんは、京都の禅寺で精進料理を学ばれましたが、もともとは茶の湯から入られたのだそうです。美味しく食べることももちろんですが、季節のものを美しくいただくという美意識に特にこだわっているのだとか。
前菜。
金柑の器に葛粉で黒豆を嵌めた翡翠寄せ
トマトと南瓜の市松羹
酵素玄米に田楽。

吉野本葛の胡麻豆腐、薬草たっぷりの三種盛り。またたびの実も。
紅花、カンゾウの酢の物。などなど
飛龍頭のあんかけ
ひょうたんカタチにくり抜かれた大根には、 菜っ葉の茎で結ばれている。
 薬草のてんぷら。

 さらに、吸い物、ごはん、デザートへとつづく。

曽爾高原の薬草畑見学

曽爾高原の薬草畑にて。 
当帰の苗、全員お買い上げ。畑やってる率100%なメンバーたち。
おじちゃんに近所の集落をご案内いただきました。
穀物の脱穀につかう唐臼をみにいったり。
こちらは、杜仲の木。杜仲茶に加工するそうです。


次回は、実際に山にはいり、薬酒造りをやりたいとお話しています。
たぶん、9月か10月あたりに、またfacebookとtwitterで募集するとおもいます。

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