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2018年9月9日

【中国フードツアー #08】武夷岩茶を学ぶ壁のない"暮らしのミュージアム"

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たまに同行者募集してます食の旅。発酵食品や農家、陶芸家、尺八の演奏者など訪ね、茶園に泊まり込み、村の人たちと語り合い、飲み明かし(茶を)、全国から集う中国の茶業関係者たちとともに岩茶の合宿クラスを受ける。そして、岩茶のふるさとと言われる武夷山の岩山に登ってきました。


壁のない暮らしのミュージアム"無壁博物館"の活動

大紅包評茶会での金賞農家でもあり、「壁のない暮らしのミュージアム」を提唱するメンバーでもある応紅さんの農場で3 日間滞在し、岩茶について学んできました。

「壁のない暮らしのミュージアム」 とは、中国で始まった、人の暮らし、生き方こそが博物館であるという活動。技術や芸術、伝統的な知恵を次世代に受け継ぎ、自然の中で環境と調和しながら暮らしを紡ぐ、もうひとつのの生き方を提案する。

例えば、北京郊外の万里の長城近くで草木染めをしながら暮らす女性、馬を飼い、芸術活動を行う女性、そして、武夷山で茶作りをする夫妻。ただ田舎で隠遁するだけではなく、壁を作らない博物館として、それぞれの暮らしの場で生き方をシェアするというもの。

そんな彼らの生き方を訪ねてみたくて連絡をとったのでした。
こちらに活動紹介が出ています: 无墙博物馆(中国語)

"回応山房" での暮らし

毎朝、炭焙部屋からの茶の香りと共に目覚める。

壁のないミュージアムのメンバーでもある回応山房につくと、ハイヒールにピンクのスカートを履いた女性が出迎えてくれました。第一印象は、お茶を作る人には見えませんでした。

「農場を案内しましょう」
案内してもらうとすぐに、お茶に通じている人だとわかる。
岩茶の品種の違いと、向いている土壌の質によって植える場所を分けていること。
品種と名種があり、どのように分化してきたか。などなど、話は尽きない。


そして、旦那山の趣味だという陶芸の窯を案内してくれました。




福建は、天目茶盏の産地でもある。岩茶のふるさとはいい粘土が取れる土壌も兼ね揃えているのでした。


農園では、毎日炭焙と呼ばれる炭火焙煎が行われていました。
茶摘みは5月ですが、春の製造は「半製品」、そしてこの時期、この作業を行うことで「全製品」として出荷できるのだそう。風味をつけるとともに、長期保存が可能となる。岩茶づくりには欠かせない工程ですが、いまや機械化が進み、手作業でやっている工場はすくない。



岩茶の母樹を受け継ぐということ

岩茶とは、武夷山で作られている烏龍茶の一種で、岩山のミネラルを吸収し、武夷山独特の「岩韻」とよばれる味わいがあるお茶。

母樹は世界遺産となった武夷山風景区の中で守られていました。
改革開放時代、環境を守り風景区にするために、中国政府は72km2にわたり、住民を強制移住させる政策をとります。以来、人が住んでいるのは、寺院の坊主か、母樹を守る守衛のみ。そこまでして守った岩茶が育つ環境をみたくて武夷山に登りました。


岩茶にとって欠かせない「岩韻」という言葉が刻まれる
こちらがその岩茶の母樹「大紅炮」。雲南のプーアール茶と違って何百年たっても巨大な木にはならない。栽培農家はこの母樹から挿し芽をして増やしているのですが、苗がないと大紅炮はできない。世間で出回っている大紅炮は、本物でない可能性も大きいという。


風景区での立ち退きが進む中、その寺院で生まれたのが先ほどのハイヒールで迎えてくれた応紅さんなのでした。屋号の「回応山房」は、仏教の言葉でみなさんにお返しするために茶を作る、という意味が込められているとか。まさに、大紅炮を受け継ぐべく生まれてきたのです。

旦那さんは紅茶作りの名人で数々の賞を受賞するも、夫婦で商品の銘柄を分けているのだそう。

500の出品茶のうち一番に輝いたことも

ちょうど、中国の烏龍茶界隈ではナンバーワンと言われる先生がこの農園に来訪。プーアールや四川の茶産地など全国各地から茶農家や茶業関係者が集う5日間の講座が始まり、共に食し、夜中まで茶を飲み明かしながら語る。



炭焙の火の調整方法、何の木炭(茘枝や桃など果樹を使ったりする)を使うかで味がどう変わるか、土の種類や気候、どの品種がどの土地に向いてるか、水分の影響がどうか、茶道と音楽、芸術、デザインや経済にわたるまで話はおよび、かなり濃厚な時間を過ごす。




この農場では民宿とレストランも兼ねているので、お茶好きにはぜひおすすめです。

アクセス:回応山房(南平兴田镇仙店村)
連絡方法:Wechatで予約できる 
WeChat ID: wxid_3stacf6keish12


その他、オススメの場所をご紹介。

香江名茶苑

こちらは回応山房からも近く、歩くと40分かかりますが、バスで1駅ほど。
岩茶を理解するにはとてもいい博物館だとおもいます。
風景区前にある茶博物館よりもこちらの方がかなりいいです。

岩茶の歴史から製造方法、品種の違い、茶関連の芸術など、6つの建物から構成されていて、ガイドさんが案内してくれる。「闘茶」を再現した演劇もあり、ゆっくりみると2時間ほどかかります。



星村

風景区西側に広がるお茶の産地。肉桂が主力品種となっています。
景色がすばらしい。夕方に登ったのでとくに情緒深く、思わずため息をつくほどでした。


茶農家を訪問すると、だいたい茶セットがおいてあり、試飲させてもらえます。
私たちが尋ねたのは、「武夷山市星村鎮茶葉研究所」。
ついてこいと、工場を案内していただきました。


下梅村

古い建築がすきなら、ここは面白い。
チケットカウンターでチケットを買うと、中国語ですが、ガイドも予約できます。



武夷山風景区自体も、「36峰99岩108景」という言葉があるように、名所をまわると1週間はかかるのだとか。あまり観光地には行けませんでしたが、筏下りなどもおすすめです。

岩茶づくりにかける人々の生き方に出会い、たくさんの思いを受け取りました!!
みなさん、一杯飲みましょう〜!!そして、岩茶の茶摘みに行きたい方いらっしゃいましたらご紹介します〜!来年もいくかも!

2018年9月3日

【中国フードツアー #07】福建客家土楼で学ぶ食の知恵

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たまに同行者募集している食をめぐる旅。客家土楼編です。今回は初めて日本から同行者が来てくれました!!
客家の保存食が面白い。台湾に通っているときから、本場の客家の食のことを聞きたくてようやく実現。土楼に泊まり、糯米の酒を作ってる酒坊を訪問してきました。


土楼はアパートだと思っていたけど、むしろ街でした。
最大600人住んでいる土楼もあって、長がいる。みんな一族なのだ。


4階建になっていて、1家族につき、縦に1−4階まで借りて住んでいる。1階は厨房、2階は食料庫、3−4階に家族が住んでいるのだという。


円形もあれば、方形も。方形のは4角に札が貼ってあったり、風水に基づいた設計が。





土楼には、レストランもあれば、宿もあり、防災の仕組みがある要塞でもあり、各家庭が持ってる茶工場で作られたお茶や保存食を売る商店でもある。
お詣りする寺廟や食料庫があり、鶏もいる。酒を作る工房も、各土楼にある。

糯米酒の作り方
まるで小さな経済圏。そんな土楼で数え切れないくらいの家族と過ごし、食してきました。

どぶろくを作る土楼の宿

特に印象深買ったのが6代目という若い女性がやってる酒坊。ここがめっちゃ面白い!
その土楼がこちら。




麦の麹も見せていただき、いろんなタイプのお酒を飲み比べ。客家の酒の特徴は紅麹!



なんと、最後の工程は絞った酒をモミガラ薫炭で燻すのだ。かぐわしい酒が出来上がるのでした。母乳に良いとかで、出産直後に飲むのがおすすめだそうな。




こちら、バーも兼ね、飲みながら夜はふける・・・



2018年8月19日

【中国フードツアー #06】北京オーガニックマーケットで発酵教室

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茶飲み仲間がオーガニックマーケットで働いているというので見に行って来ました。
2010年に始まったオーガニックマーケット。利用者は年80万人だとか。北京市内では、曜日ごとに3箇所あり、いろんなワークショップやトークイベントが行われているようです。


さっそく、発酵グループに入れてもらいました。納豆や、豆腐ようなどなど、農家さんの野菜を使ったいろんな講座がマーケットで受けられるのです。

今日は、泡菜を作ったり、コンブチャテイスティングしたり、ご飯一緒に食べながら、各自の故郷の漬物を紹介し合う日でした。
日本のオーガニックマーケットでも、こういったワークショップや持ち寄りナレッジシェア会など、やってるものなのでしょうか?

Wechatのグループでは、発酵の話が盛り上がってます。

ちなみに、コンブチャのマザーは中国語で「菌媽媽(菌ママ)」だそう。なんか可愛い。


中国のオーガニックは一応公式な認証システムがあるものの、消費者みんなで独自の有機認証システムを作っていこうというPGS(参加型有機認証システム)運動を仕掛けているのがこのマーケット。

IFOAM(国際有機農業機構)やオランダの我が母校、ワーへニンゲンの先生を呼んで勉強会をしているようでした。



小規模の有機農家にとって負担になるのが有機認証にかかるコスト。

日本では有機JASだけでいいですが、ヨーロッパでは販売先にあわせて複数の認証を取得する場合もあり、1年に何度も検査を受けることになります。

オランダでは5年前から小規模農家には検査費用の減額措置がとられており、スペインやアメリカの一部の州では政府が検査費用を負担しているところもあります。

実施されているのは、主に認証費用が払えない途上国の農家グループですが、アメリカやニュージーランドなど、先進国でも実施例があるようです。

これについては詳しくはIFOAMのホームページを参照。
http://www.ifoam.org/


さて、さて。こちらでも、色々と醸してます。杏仁ミルク、クルミミルク、ココナツミルク、黒豆の豆乳でヨーグルトとチーズを作ってみる。日本ではちょっとお高い食材が身近に手に入るので楽しいです。借りてるアパートがヨーグルトだらけです