2012年12月1日
シャロムヒュッテの臼井さんと語る会
丹後大宮の小町公園で開催されたシャロムヒュッテの臼井さん講演会に参加してきました。主催はNPO法人グリーンライフ丹後(http://greenlife-tango.jimdo.com/)
シャロムヒュッテについて
シャロムヒュッテは、長野県安曇野にある持続的な暮らしに基づいた共生の宿をテーマに、自然農や種の保存など色んな活動をされています。
今でこそ「降りていく生き方」と言われますが、このような現代のテーマを20年前の高度経済成長期に模索されていたのが驚きです。
それも、企画したのが27歳の時、貯金の1000万を元手に、銀行から1500万の借金をし、出資金2500万を仲間から集め、スタートさせたのだそう。それがこちら。
いろんな自然農法が学べるよう、川口農法、MOA農法、炭素循環法、アグロフォレストリーなどの実験場があり、パーマカルチャーの講座やマクロビを実践。
地元の人も通うというカフェに森の幼稚園。
なんだかとっても楽しそうです。
臼井さんのお話で特に印象に残ったこと。
「百姓は百の仕事ができる人だけど、いろんなことが器用にできるだけでなく、その中でもとりわけ極めた専門をもつ、『百一姓』の生き方、つまり、『半農半X』の生き方が理想だ」
「大工1人にバカ8人。お金がない分は労働で補う。」
「Give and Takeじゃなくて、Give and Give」
消える集落と結
臼井さんのお話に対して地元住民が感想を発表。
- 若い者は、同じ町内でもバイパス沿いの町に家を建てて集落から出ていく。 村の付き合いも消えて行ってる。
- 自然農をやっていると虫がくるので、嫌がられる。田舎でやるなら、孤立した谷でやらないと迷惑がかかる。
- 丹後はとても排他的で、持続的な暮らしがしたいと思っても、みんなで何かやろうというのは無理。
- 昔は田畑の仕事が生業だったので、50世帯で50世帯分の食いぶちを稼ぐという考えが根底にあり、よそ者が入るということは、食いぶちが減るということだった。今もその名残がのこってる。
- 家にもランクがあり、共同作業するときには、ランクの高い者が呼びかけないと、他の人はついていかない。
- 出る杭は打たれる。何かしようとしてもつぶしあいですすまない。
- 地域を超えた共有できる思想のつながりの方が大事。地域でやるのではなく、気の合う仲間でやるしかない。
- 学生が稲刈りや田植えで農作業に来てくれるのはいいけど、イベントだから来てるだけ。毎年違う人が来る。一回来ておわりがほとんど。
- 補助金があるから地域づくりをやっている。補助金をとるために組織つくって、お金がなくなったら、はい終わり。 行政もわかっててやってる。
- 夢とやる気があれば、結果(お金)はついてくるというけど、どんなに頑張ってもついてこないこともある。やっぱり経済があってなんぼ。
- 丹後に移住してきて、生活保護を受けている人が多い。 そういう人は、決まって、就農支援金があるから農業をやってみようという考え。補助金がなくなったら生活保護しかない。
うーん、なんだか、後ろ向きな発想が多くて、ちょっとびっくりでした。
たぶん、ほとんどその通りなんでしょうけど・・・
もうちょっと夢のある話が聞きたかったです・・・。
シャロムヒュッテには、8人の従業員がいて、レストラン部門、ホテル部門、農業部門と独立採算性にしているが、収益はほとんどがレストランとホテルからでていて、農業部門はその利益で賄っているとのこと。
6次産業というやつでしょうか。
共通する思想がありつつ、半農半X的な専門技能をもった人たちが集まると、経済的にも持続的な共生生活がなりたつんだろうなぁ、とそんなことを考えつつ・・・
一度見に行ってみたいなぁと思います。
冬期は休業で、3月からだそう。
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