2012年4月30日
カラシナ×カブの交配実験
アブラナ科は交雑しやすいので数種類の野菜を採種するには広い面積が必要だといわれます。でも、アブラナ科とひとくちにいっても、属が違えばほとんど交雑することはありません。
例えばダイコン属のダイコンと、アブラナ属のカブは混ざりません。
アブラナ属の中には、Aゲノムを持つもの、Bゲノムをもつもの、Cゲノムをもつものに分かれます。
A同士、B同士は交雑しやすいけど、AとB間ではほとんど交雑しません。
異なる遺伝子が混入するのを防ぐために、花粉がついたら花を落としてしまうんです。
複二倍体のカラシナなんかは、AとBの両方のゲノムを持つのでAグループ、Bグループのどちらとも交雑します。
有名なハクランというのは、 白菜とカンラン(キャベツの日本名)を掛け合わせてできたもので、AACCの複倍数体のゲノムを持ちます。
Aゲノム Brassica rapa(N=10):ハクサイ、カブ、ミズナ
Bゲノム Brassica nigra (N=8):クロガラシ
Cゲノム Brassica oleracea(N=9):キャベツ、コールラビ、ブロッコリー
ABゲノム Brassica juncea (N=18):セイヨウカラシナ
ACゲノム Brassica napus (N=19):セイヨウナタネ、ハクラン
さて、ABゲノムをもつカラシナとAゲノムをもつカブは交雑します。
わざと掛け合わせるとどんなものができるんでしょうか・・?
ちょいと遊びでやってみました。
交配した花に印をつけておきます。
種が入ったことを確認し、その枝の下葉を落とし、種がついた鞘より上の花を落とします。
種にエネルギーを集中させるためです。
どんなものができるでしょうか。
撒いてみてのお楽しみ♪
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