2014年8月11日

伊吹山麓の薬草村を訪ねて(2)在来種と神事

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山茶が無造作に広がる山の中の集落。that was in a village surrounded by tee trees.
深い森に佇む神社。 A shrine was in a deep forest.
まるで昔話の世界に迷い込んだようでした。seemed to be lost in a world of another time era.


注連縄が木と木に結ばれ、その後ろには祠が鎮座しています。

結界・・・・。


なんというか、その言葉がしっくりきました。
はりつめた空気。ここには、ヒトでない、なにかが存在してるんだ。
そんな気がしました。

strow rope "Shimenawa" is tied on the trees, and a small shrine is enshrined the behind.

"Kekkai !" (spiritual barrier), I muttered

the solemn tense made me feel the presence of something else other than a thing in the world.

あとで博物館に寄って知ったことですが、この注連縄の先についてるのは、男根なんですね。
日本にもそんな習慣があったことを初めて知りました。


This is Linga (phallic symbol)

While I was in Bhutan, I saw similar talisman against evil in the village, but I did not know that there is similar custom in Japan, too.

・・というのは、ブータンの村には、魔除けとして飾られていたのです。

はじめてみたとき、「あれなに?」ってブータン人の友人にきくと、半笑いしながら、しどろもどろになってたことを思い出します。

日本のムラとブータンのムラには、民俗伝承や習慣など、おどろくほど共通点があるのですが、この共通点は発見でした。

ブータンの集落でみかける魔除けの男根
Linga in Bhutan

注連縄(しめなわ)を作るためには、モチ米が欠かせません。

滋賀県で、ハッタイモチ。
岩倉では「アサヒもち」。
丹後半島では「カグラモチ」とよばれるモチ種が、神事に使う縄を作るために栽培されていました。


モチ藁は、油の成分が多くてしなやかで、藁細工に適し、長持ちするのだそうです。
モチ米は、餅つきにするだけではなく、重要な行事にもかかわっていたのです。


それまでは、昔ながらの野菜の味に注目して、集落をまわってきました。
けど、在来種を守り続ける理由は、食べるためだけじゃなかったんです。

Glutenous rice is essential for making "shimenawa"

"hattai mochi" in Shiga, "Asahi mochi" in Kyoto, "Kagura mochi" in Tango peninsula (traditional varieties of glutenous rice) for shinto rituals are inherited for the rituals.

the straw of glutenous rice contains more oil and it is softer and suitable for making a rope.

「祭」のメインは、神事。
民俗学では、いわゆる行事としての祭に焦点を当てられることが多いですが、「あとの祭」というように、一番大事なのは普段は目にできない神事の方。


神事の在来作物に関心を持ったのは、新潟に探索にいったときでした。
ヒメウリ、ハマナス(赤ナス)、シロナス、ユウゴウ・・・
カラフルなお供え物のミニチュア野菜たちが、お盆の飾りのためだけに先祖代々受け継がれているのです。


経済的価値では置き換えることのできない価値。
儀礼、習慣を守ることへの意義。
どんな思いで種継ぎをされていたのか、関心を持つようになりました。

前回記事:新潟の古い市と「テダネ」探しの旅(1)盆市に見る地ナスの継承






さて、伊吹には、いろんな形の在来種が残されています。
大麻もそのひとつ。

大麻というと、麻薬として取り締まられている悪いイメージがあります。

むかしは、絹は高価だったので、苧麻や楮、藤、麻などで衣服を織ってました。
麻布は「のの」と呼ばれ、戦前までは、伝統文化として神事にも使われていたのです。
伊吹では、いまでも神事用に大麻栽培の許可を得て栽培しているそうです。

大麻のことを学ぶなら→大麻大学
麻の糸 thread of hemp
In the mountainous village of Ibuki, there are various indigenous crops are preserved.
One of them is hemp.

Hemp cultivation was banned after the World War, but it had been used for Shito rituals since long long time ago.

when villagers were not afford to wear silk clothes, they weave clothes by hemp, wisteria vine, ramie (Boehmeria nivea), mulberry trees...

hemp clothes was called "Nono".
It is still cultivated in the village of Ibuki anther the special exemption from government for rituals.

こういう文化が残る地域には、必ず食用のタネ採り文化も残っているんですね。

畑を見せてもらうとありました!
ヤブマメのスープ、「おばけきゅうり」と言われる在来の太きゅうり。

This is "Obake Kyuri", indigenous cucumber. It is boiled or pickled.








やっぱり、丹後でもそうでしたが、トウガンと同じように、お吸い物にして食べるのだそうです。


華南型のきゅうりは、水分が多く含まれており、畑にもっていって、作業の合間に水がわりにのんでいたといいます。

インドでも、水筒がわりにきゅうりをもっていくのは一緒なんですね。


華南型は、ズッキーニのように、キュウリやナスを煮てラタトゥユにしてもうまいです。


太きゅうりのタネが売られていたので買ってきました。


前回記事:先祖代々の手種「オウギウリ」を受け継いで・・・


市場に売られていた「こんぶり」。
何かと思ったら、アサツキですね。
根をたべるのですね。

This is "Konburi",  a variety of chive.

いろいろと植えてみようと思います。
楽しみが増えました。

looking forward to grow them in my garden!

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