2012年7月27日
土の記憶を継ぐもの
二十四節季をさらに3分割して七十二候というのがあります。晩夏の大暑第3候(7月29日~)は「土潤溽暑」、
土がじっとりして暑い時季を表しています。
「幻の小豆」薦池大納言の芽がでました。
畝なしの平植えで、みずやりもなし、
土に含まれている水分だけで十分育つのだそうです。
薦池大納言の伝説(1)幻の小豆と鬼の伝説
「FOODは風土が作る。」
といわれますが、
土は、人の性格にも影響するような気がします。
じっとりした土で育つ日本人に比べ、石灰岩が風化してできた地中海の土壌で育つラテン人はカラっとした性格なんじゃないか。国民性に対する土壌の影響、面白いテーマかも。
「種が土の記憶を引き継いでいるんだな。」
ふと、畑のすみっこでこぼれ種から自然に生えてる野菜をみて思いました。
自然に生えている草に連作障害がないのと同じで、畑に自生えしている野菜は、何代もそこにある。こぼれ種から生えたトマトやピーマンがずっと毎年同じ場所で生えて、木のように大きくなっても病気になっていません。
これはどういうことなんだろう・・・?
作物は、食害を受けたり、菌に攻撃されたときは、「やばいよ~」っと、仲間に知らせて防御するのだそうです。そして生き残ったDNAが次の子孫に渡る・・・
ところが、毎年種を購入していれば、その記憶が引き継がれない。採種農場では特に、農薬、化学肥料をいっぱい使っているので、守られて育った種は、手をかけてやらなきゃやられちゃう。
土の記憶を継ぐ種を作りたい。
自然にまけない力をもった種を。
ということで、種とりをはじめました。
ドライブしているとき、散歩しているとき、ふとした通勤道で、いつも気になるのは、道端の草と種。そして土。
風土は風と土からできる。
風はよそから吹くもの。
土はその土地にずっとあるもの。
今食べてるほとんどの野菜たちは風に運ばれてよそからきたもの。
土の記憶で日本に合う形に変わってきた。
風と土、両方なくては風土がそだたない。
わたしはこれまで風のようにいろんな国を歩いてきた。
これからは土の記憶をついで生きたいなぁと思う。
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確かに、どこへ行っても気になります。興味の対象が似ていたら、見る視点も似ているんでしょうね(^-^)
返信削除同じ趣味の方とは、希少種のあの草がどこに生えてたとか、話が盛り上がりますよね。同じ言葉をしゃべる人に出会うとうれしくなります。
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