2012年7月28日

種の不思議(5)女性上位の花

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稲はどこから実るでしょう?穂の先でしょうか、元の方でしょうか?

同じイネ科のねこじゃらしを見るとわかります。



まず穂の先の方から開花していき、最後に下の方が熟していきますよね。
ねこじゃらし(wikipediaより)
逆に、オオバコ(Plantago asiatica)は、穂の下から先に開花していきます。
オオバコ(wikipediaより)


イネとオオバコの穂のしくみはどう違うのでしょうか。



オオバコは雌雄異熟の植物で、まず、雌しべを伸ばし、次に雄しべを伸ばします。下の方は雌しべの咲き終わりに雄しべが咲いていて、穂の上の方は、まだ咲き始めの雌しべだけになっているわけです。

イネは自殖植物、つまり、交雑したくない派の子で、オオバコくんは他殖植物で、自殖したくないので、わざと雄しべと雌しべが時間差で開花します。

オオバコの穂の上の方が雌しべ、下の方が雄しべだけになるので、こうすると上から花粉がおっこちて混ざってしまう確率が少ないんですね。


というわけで、オオバコ君は女性が上位なんですな。



ちなみに、オオバコのように雌しべが先に咲く「雌性先熟」と雄しべが先に咲く「雄性先熟」の植物があります。これも面白いです。なぜでしょうか?

① 雄性先熟:フウロソウ、ユキノシタ、アカバナ

② 雌性先熟:オオバコ、ショウジョウバカマ、コブシ

雄性先熟の植物は虫媒花が多く、きれいな花、あまーい蜜をもってることが多いです。虫を引き付けて花粉をどこかの雌しべのもとへ運んで行ってもらう戦略です。野菜で言うと、カボチャなどウリ科もそうですね。先に雄花が咲いて虫が来てくれるのを待ちます。

一方、雌性先熟の植物は風媒花が多い。雌しべが先に咲き風に乗って飛んでくる花粉を待ち受けます。



雄しべと雌しべどちらが先に熟すか、それは植物たちの生存戦略というわけで。


女性が主導するか、男性が主導するのか、
人の世界も ところ変われば変わるものですな。

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