2013年6月1日

【小満 麦秋至る】発芽に光は必要?

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初夏なのになんで麦秋?!と思うのだけど、麦の実りの秋。
麦の収穫が終わってから田植えだったのだけど、最近はあまり麦を育てる人がいないから田植えが早いですね。


◆指標植物

「タチアオイが大きくなってきたら梅雨が始まる。
マメは葵祭のときにまく。」

と、近所のおばぁちゃんに聞きました。

「コブシの花が咲けば~」
など、環境条件や地方の特性を知ることができる植物を「指標植物」といいます。

こういう地方ならではのサインを知ることが大切ですね。
農事歴は、地方によってずれることがありますからね。

自分なりの七十二候を毎年つけていけば、近所のおばぁちゃんみたいになれるでしょうか。


◆発芽に光は必要か?

さて、種まきが楽しい季節になりました。



種は、好光性種子と嫌光性種子にわかれます。

豆は嫌光性種子なので、光がなくても発芽します。
モヤシ(豆苗)は、暗黒で発芽したマメの姿なんですね。

植物の種類の70%が好光性種子、27%が嫌光性種子、3%が中間型。と言われています。
ほとんどの種は、発芽に光を要する。

しかし、三割弱の植物は、逆に光があると発芽が抑制される。
光のあたる場所でしか発芽しないというのはわかります。

嫌光性種子をみてると、カボチャ、トマト、スイカ、とどれも光が必要そうな夏野菜!
なんで光で発芽が抑制されるの~?!
と、思いません?



光発芽種子(明発芽種子)
イチゴ、ミツバ、バジル、シソ、パセリ、ニンジン、春菊、インゲン、セロリ、コマツナ、レタス、かぶ

嫌光性種子(暗発芽種子)
カボチャ、トマト、ピーマン、メロン、スイカ、ウリ科植物、玉ねぎ、ネギ、ニラ、ナス、キュウリ、大豆




光発芽種子は、だいたい、種をみれば想像がつきます。
シソ科にしても、キク科、セリ科にしても、小さくて風で飛ばされそうな種。
薄く覆土するくらいで深くうめないですよね?


嫌光性種子のウリ科やマメ科などは、比較的大粒。
考えるまでもなく、感覚的に、深く埋めているかと思います。

そして、ナス科のトマト、ピーマンやユリ科のネギ、たまねぎなどの種は小さいけれど、これらの減産は乾燥地帯。
なるほど、深く、湿度の高い土の中で発芽するように計算されてるわけですね。

そして、低温では嫌光性だけど、高温になると、中間型に変化する種子も。
知れば知るほど奥が深いです。

自分が南米出身のトマトだったら、どういうところで生えたいだろう?
作物ごとの好みを野菜になった気持ちで考えてみると楽しいですね。

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