2013年1月6日
民族植物学(3)天然の植物マニキュア
「赤」という色は「火」「太陽」「血」の色を連想させる。赤が持つ意味は、祝いの色であったり、魔除けの色であったりする。アズキや消し炭を魔除けにするのは、邪気を払ってくれる「火」と関連づけられる。
ヒンドゥーでも、牛の角を赤く染めたりするのは、邪気払いなのだそう。
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そして、面白いのは、爪を赤く染める習慣が、アジア各地でみられること。
韓国では、鳳仙花)で染めた爪が初雪まで残っていたら恋がかなうといわれ、台湾のタイヤル族も、女性が鳳仙花で爪を染めるのだそう。
沖縄においても、同じ習慣があり、畑作業をしている時に、草むらに手を入れマムシにかまれたりしないよう蛇除けとしても使われていた。
ホウセンカ(鳳仙花、ツリフネソウ科 学名:Impatiens balsamina)は、東南アジア原産。
アラブ・中東で爪や手の甲の染色に使われるのは、ヘンナ(ミソハギ科 学名:Lawsonia inerma)。
その地、その地で利用できる植物が異なり、植物の分布がその地の文化を作ってきたともいえる。
植物と人と暮らしのかかわりを考えてみるととても面白いものです。
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