2013年3月3日

ダイコンの葉も紅葉する?!

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去年はダイコンはネパール大根オンリーでしたが、今年は五木赤大根を育てています。
比べてみると面白いですね。

前回記事:ダイコンのたねとりまとめ


五木赤大根の葉の色は、さむくなるにつれてどんどん紫色に変化していきます。
紫になるもの、緑のままのもの、半々くらいでした(写真下)。



11月7日撮影


2月27日撮影




葉が赤くなるもの、ならないもの、これは、アントシアニンという色素が発現しやすいかどうか。

アントシアニンは、低温とかリン酸の不足で葉に蓄積すると言われています。
リン酸が不足するとATPが生成されないので、糖からでんぷんに変換されずに糖がたまり、アントシアニンが生成されやすい条件になります。
低温で葉の色が赤くなるのはもみじの紅葉と同じメカニズムですね。

紫色の葉だと栄養不足の指標に使われることもありますが、品種差も大きいし、遺伝的なものがあるので、葉色の違いで一概に、寒さに抵抗力が弱いとか栄養不足だともいいきれません。


ただ、紫のが変わってるし、かわいいので(←オイ・・・)、間引きの時はなるべく赤い軸のものを残すようにしていたのですが、その葉が紫に変わりやすいかどうかは間引きの時点ではわかりません。
母本選抜の時に悩むのは、どれを残すかということ。五木赤大根の生産現場を見たことがないので、どれが、ザ・五木ダイコン!なのかがわからないんです。

なので、選抜の際は、栽培者の目が入ることになります。
すると、五木ダイコンの原産地とは形質が変わってきてしまうかもしれません。
本当に消えかけた在来野菜を残したいなら、地域の中でやるのが一番なんです。遠くから来た種を受け継ぐというのは、難しいことです。



けど、まぁ、葉の色はさておき、肝心なのは根部なので、母本選抜の際は、ひっこ抜いてみて残したい根の形質をもった株から採種するのがよさそうですね。


さて、寒さもやわらぎ、今度はだんだんと紫→緑にかわってきましたよ。
光合成が盛んになってきて葉に蓄積された糖分がへってきたのでしょうか。
そして、ロゼット型だった葉が立性になってきています。



3月1日撮影


紫と緑が入り混じっています。日に日に色が変わってきます。
カラフルでしょ~!かわいいよね。

最近、種の集まりが増えてきましたが、こういうマニアな会話ができる貴重な種仲間に出会えるのはほんとうれしいな。

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