2025年3月31日

【ご報告】2025年3月20日、cofuniaは正式にオープンしました。

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2021年、奈良・天理の山の辺の道にて。

「古墳、もらっちゃった。使ってみたい人いますか?」から始まったこのプロジェクト。
SNSに投げかけてみたら予想以上の反響が。

「古墳ってもらえるの?」そんな声が多く寄せられました。

実は、日本には約16万基もの古墳があり、その多くが私有地や畑、公園として、暮らしの中に息づいているのです。

全長114mの前方後円墳・西山塚古墳の麓には、築100年を超える7棟の古民家。長い間、担い手が現れず、すっかり荒廃していました。


廃墟のような古民家から、宿へ。

とはいえ、譲り受けた古民家は、10年以上空き家となっていたため
雨漏り、倒壊寸前……まるで幽霊屋敷のような状態でした。

更地にしてしまえば簡単だったかもしれません。
でもわたしたちは、この場所に宿る“時間”を壊さずに引き継ぎたかったのです。

建築士の多くに「壊した方が早い」と言われるなか、
「僕たちならいけます」と言ってくれたのが、建築チーム〈クラプトン〉。

北海道から九州、そして海外からも、
この地に惹かれて集まってくださった多くの仲間たちと一緒に、リノベーションを進めてきました。




古墳と、泊まる。

こうして、古墳の麓の古民家を譲り受けてからはや約3年。
2025年3月20日、「cofunia(コフニア)」は正式にオープンを迎えました。

日本で初めて、古墳のふもとに泊まれる宿です。

コンセプトは、「五感 × 五行」

古代の自然哲学「陰陽五行」──木・火・土・金・水──をテーマに
それぞれ趣の異なる4つの客室と、食を司る「火の棟」をご用意しました。




土の棟
金の棟
水の棟
木の棟

この場所で、大切にしていきたいこと。

cofuniaの宿泊料の一部は、西山塚古墳の保全にも活用しています。
果樹園として活用されていたこの墳丘も、今は少しずつ手入れを重ね、
「古墳に登ってお茶が飲める」ような、ひらかれた空間へと育てています。

古墳は、誰かの“終の棲家”でありながら、
今を生きる私たちにも“生きるヒント”を静かに教えてくれる場所です。

cofuniaは、そんな古墳と人とが共にある暮らしを、
これからも丁寧に編んでいけたらと思っています。


春の庭にて。

この春、庭では八十八夜の頃に、茶摘みができました。
手のひらで新芽をそっと摘み取り、草の香りに包まれながら、
そのまま釜炒り茶にしていただきました。

梅の実もふくらみ、草の芽吹きとともに
「宿としての時間」が、ようやく動き始めたような気がします。

静かで、ささやかだけれど、
心とからだがふっとゆるむような時間をお届けできるように。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

cofunia
前田知里



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cofunia

所 在 地:奈良県天理市萱生町1021番地
電話番号: 0743-20-6393
メールアドレス:reservation@cofunia.co.jp
ホームページ:https://cofunia.co.jp/
インスタグラム:https://www.instagram.com/cofunia.nara/


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