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2021年2月19日

酒粕とヨーグルトの発酵レモンチーズケーキ

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お庭で採れた無農薬のレモンをご近所さんからいただいたので、レモンチーズケーキが食べたくなって作ってみました。

酒粕とヨーグルトを使ってカロリー控えめにしてます。酒粕は、奈良の大神神社の麓にある今西酒造さんの菩提酛のお酒の酒粕を使いました。

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<材料>
A
酒粕 100g
水切りヨーグルト 150g
豆腐 50g
小麦粉 70g
卵2個
砂糖 30g
レモン汁 大さじ1
ベーキングパウダー 少々

<土台>
ビスケット 70g
ホエイ 少々

作り方
① ヨーグルトを一晩水切りしておく。
② ビスケットを粉砕し、水切りしたホエイと混ぜ、型に敷き詰めて冷蔵庫で冷やす。
③ オーブンを 180度にあたためる
④ 酒粕を溶かしペーストにしておく。豆腐を水切りする
⑤ Aを混ぜて、1のうえに流し込む。
⑥ 180度のオーブンで45分焼く。


水切りヨーグルトの旨味がでるので、クリームチーズがなくても結構いけます。ちょっと酒粕の味が濃厚すぎたので、分量もうちょっと減らしてもいいかな、という感じでした。次ためすなら、酒粕50gの豆腐100gくらいでいいかも。酒粕大好きな人にはいいと思います。

薬膳的にはお豆腐もレモンも冷やす食材ですが、焼くことで冷やす効果が緩和されますし、発酵食品であるヨーグルトや酒粕は、脾に働きかけ消化吸収を助け、気を補う食材でもあります。バターやクリームチーズを使わないちょっとヘルシーなチーズケーキのご紹介でした。

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2021年2月18日

切り干し大根のポタージュ

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田舎へ行くと冬に大根が軒下に干されているのは日常の風景ですが、薬膳では大根はどちらかというと体を冷やす涼性に分類されています。

でも、太陽で干すと、平性にかわりやや冷やす力が弱まります。干し野菜には太陽の力が宿ってるんですね。昔ながらの切り干し大根には農家の知恵が詰まってたんです。

大根 Raphanus sativus L.
性味:辛・甘/涼性 
帰経:肺・脾

切り干し大根と薬膳

帰経は肺と脾ということで、大根は、消化を助けてくれる食材であり、乾燥する時期には肺をうるおす食材として民間薬として用いられてきました。春の七草「すずしろ」として民間の知恵が残っていますね。栄養学的にもジアスターゼやビタミンCなどの成分が豊富に含まれています。乾燥する季節には大根おろしに少し水を加えて飲むとよいと言われています。

バイト先の生薬屋さんで切り干し大根をいただいたので、うねのさんの大豆をベースにしたベジ出汁を使ってポタージュにしてみました。

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レシピ

<材料>
切り干し大根 30g
豆乳 200ml
お出汁 200ml
水切りヨーグルト 大さじ1
タヒニ 大さじ1
ごま油 少々
タマネギ、ニンニク、塩胡椒

<作り方>

①切り干し大根をお出汁で戻し、水気をしぼります。
②玉ねぎ、ニンニクを炒め、色づいてきたら、戻した切り干し大根、豆腐、塩胡椒を加えます。最後に木べらで絹ごし豆腐を崩しながら炒めます。
③ミキサーでピュレ状にします。
④豆乳を加えて鍋で温める。白味噌、塩コショーで味を整えてできあがり。

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タヒニはなくても大丈夫ですが、家庭にあるゴマからからも作れます。タヒニ、ヨーグルト、ごま油、豆乳、このあたりは親和性があって合わせるといいコクが出ますね。

立春を過ぎてまたちょっと寒くなてきましたが、お日様の力を取り入れた切り干し大根のスープをぜひ試してみてくださいね!

うねのさんのお出汁


2020年7月18日

アイヌ料理にも使われるキハダの実のいろいろアレンジ

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見出し画像キハダの森から生薬を加工するお手伝いをしていただいたメンバーで、キハダの使われていない部分、葉っぱや枝、実の利用方法について情報交換をしています。
キハダは陀羅尼助や百草丸にもはいってるミカン科の植物で、切り倒された時にはふわっとみかんの香りがひろがります。梅雨の今が絶好の加工日和で、森から運び出すところからお手伝いしつつ、生薬にならない部分をいろいろともらってきました。
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キハダの実を使った料理

中でも面白いのがキハダの実。山椒より大粒の数少ない和製スパイスなんです。はちみつにつけてミードにしたり、ケーパーみたいにオリーブオイル漬けにも。
胃薬に使われるだけあって結構苦いのですが、その苦味が好きという人も。私は苦手なので、3回くらい煮立てて越して一晩水に晒して保存してます。山椒や胡椒と違って大粒なのでぷちぷちした食感が特徴。あまり出回りませんが古来から使われている数少ない純日本産スパイスなのです。
アイヌの伝統では、青い時に森から採ってきて、黒く熟すまで吊るしておくのだそう。黒くなったらラタシケブに使ったり、消炎作用があるので、のど飴にする文化もあるとか。奈良にも陀羅尼助ののど飴が売られてますよ!
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8月にキハダのメンバーで試食会をする予定。私は肉料理に使ったりしていますが、どんなアレンジになるか楽しみです。

キハダの森から染料ができるまでの過程


動画


その他の利用方法

樹皮はとっても苦いのですが、葉っぱはお茶になると甘くて美味しかったり、石鹸にしたり。(青いのは紫根。紫を期待したけどアルカリに反応して青くなってしまう)
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軟膏を作ったり。殺菌効果があるのと打撲にきくらしい。
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中国の王朝では黄色は高貴な色で、キハダは重要な染料だったとか。
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こんなことばっかりやってます。また、機会がありましたらぜひご参加ください。
(希望者にはメールで里山文庫通信を不定期で配信させてもらっています。)


2020年1月19日

ならいごとの旅 in 台湾(13)客家の保存食とオレンジソースの作り方

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客家(はっか)とは?

多民族の島台湾には、「本省人」と呼ばれる日本統治時代以前(16世紀くらい)から台湾に移り住んだ渡来人と、戦後、国共内戦で破れた国民党に伴って移り住んだ「外省人」、それからマライポリネシア系の原住民が暮らしています。

「本省人」の多くは、「台語」と呼ばれる福建省の南部、閩南語を話す人たちで、約75%を占めます。客家も「本省人」にカウントされますが、12%と、福建にルーツを持つ人たちに比べるとかなり少数です。外省人は10%前後で、「国語」とか「中文」と呼ばれる標準語を話します(大陸では、普通語とか北京語とか呼ばれている言葉とほぼ似てます。が、一緒にすると怒られますw)。原住民は1.5%ほどですが、これがまた分類によって10〜17民族と多様な文化が九州ほどの島に根付いていることになります。

客家は元々は大陸の中原に住んでいた部族で、戦争で領土を追われ、広州に多く住んでいましたが、いまでは全世界に散らばっています。移住先でも独特の言葉と文化を保持し続けたので、「客人」と呼ばれているそうです。同じ渡来人でも、閩南人と客家は仲が悪いらしく、一緒になると喧嘩するので、客家の人たちは新竹とか苗栗あたりにまとまって住んでいるとか。

台湾の薬膳の先生に「客家ってどんな民族?台湾では少数民族的な存在でしょうか?」と尋ねると、「うーん、少数民族っていうか、関西人みたいな感じかな」との妙答。

あるエリアに住んでいる&倹約家でもったいない精神からいろんなものをとっとくのだそう。いつでも移動できるように、将来の難に備え、あらゆるものを保存してしまうという興味深い客家の食文化。お漬物、干し柿などの乾物に加え、客家独特の発酵、紅麹をつかった紅麹糟や、柑橘醤など、醤類(ソース)がとにかく豊富です。


客家の保存食紹介

(1)客家金桔醬

「金桔」「甜桔」「砂糖桔」ともよばれる柑橘で作った客家特製ソース。塩と唐辛子を加えるので、甘辛くて酸っぱい。エビチリソースに似た感じです。黒豆醤油と混ぜて、水餃子や蒸した鶏肉につけて食べると美味しい。



<作り方>
金桔 1800g
細砂糖 600g
塩 大匙1
酒  大匙3
唐辛子 2房

1. 金桔を洗って乾かしてヘタを取る。
2. 金桔の皮を10分ほど鍋で煮て2−3時間冷水に晒し、渋みを抜く。
3. 果肉と皮、唐辛子をミキサーにかけ、裏ごしする。鍋に入れて、砂糖と酒、塩を加えてドロドロになるまで煮る。
4. 冷めてから瓶に詰める。保存期間:3ヶ月。要冷蔵。

(2)梅干菜

梅干しではなく、白菜やからし菜など、アブラナ科の菜っ葉類のお漬物のこと。なんというか、「都こんぶ」の匂いが漂います。





漬物の多様性の違いはこちらのサイトがすごくわかりやすいです。深い。


からし菜で作る酸菜、鹹菜、福菜、梅干菜とは?, Taiwan Today台湾の農民たちは、秋の稲刈りから春の田植えまでの期間を利用し、農地で野菜を栽培する。生長が早く旧正月期間に収穫できるからしjp.taiwantoday.tw

(3)45年もののたくあん?!菜脯

菜脯は干した大根を塩漬けにした台湾版たくあん。日本と違って輪切りではなく、短い短冊切りで、ウコン入れず塩のみでつけるので、色はブラウン。



それを20年以上たつと、真っ黒に変色して、なんとも言えない都こんぶの匂いが漂ってきます。20年もの以上のものが喉の薬としても使われているのだとか。



「コップいっぱいのお湯に数粒の菜脯を混ぜて、そのまま飲むと喉の薬に。出汁として、鶏肉を煮るときに使ったり、水餃子のタレに混ぜたりしても美味しい。20年経たないと黒くならないが、着色してる可能性もあるから、この匂いをよく覚えておくように!」と、お店のおばちゃんが、蓋を開けて匂いを嗅がせてくれました。

45年前・・・。自分が生まれる前の頃。おばちゃんが子供の頃、お母さんがつけられたという漬物をいただきました。何とも感慨深いです。



100年前からこの漬物をつけるために受け継がれてきたという甕。(張り紙「わたしはゴミ箱じゃなくて傘置きです」)



早速お湯でといて食べてみると、たくあんの歯ごたえがすっかりなくなり、とろとろに分解した豆豉のような風味と食感がしました。

(4)その他保存食のいろいろ

紅麹糟。紅麹で発酵したご飯。肉のソースに使われる客家特製の保存食。



ずらりと並ぶ保存食



めんま



腐乳、パイナップル入り腐乳、豆と米麹or紅麹の腐乳、豆と米麹を発酵させたタレ。などなど。客家の文化はタレが豊富。



山蘇(Asplenium antiquum)。保存食というか、山菜。炒めて食べるそう。

沖縄でシマワタリ、






今回、いろんな食材を仕入れてきました。使ってみるのが楽しみです。

2018年1月20日

唐臼で搗く、麹を使わない天然発酵の「味噌玉」づくり

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「奈良の食事聞き書き集」の再現

前回の記事でもご紹介させてもらった元気のいいおじいさん、おばあさんたちの大和高原の民俗文化の勉強会。80代のおじいさんたちがさらに年配のおじいさん、おばあさんたちに聞き取り調査をされてきました。

ただ聞くだけではなく、ああだった、こうだったといいながら、実際に作ってみると発見が多いものです。ど○ろく、養蚕、凍み豆腐、こんにゃく、味噌玉づくりと、実践を通して昔のナリワイを学びます。


前回記事:
大和高原にすごいおっちゃん集団がいた!古老たちに学ぶ山の暮らし


麹を使わない味噌作り

今月の定例会では、「奈良の食事聞き書き集」でも取材されている田和家の味噌玉を再現。

お味噌作りと言えば、蒸した豆に麹(米麹、麦麹、豆麹など)をあわせるのが通常ですが、麹を混ぜないつくり方が、山間部には伝わっています。見た感じ、まるで韓国のテンジャンのようです。

まずは大豆を煮ます。自家用味噌をつくってるおばあたちは、味噌用の豆、豆腐用の豆、しょうゆ用の豆、それぞれ、豆を選り分けていました。青大豆がうまいという家庭もあれば、黒豆の産地、丹波地方なんかは黒豆でお味噌を作るのが主流だったりします。

今回使うのは3種類の大豆。地元で栽培された黄大豆、青豆、黒豆をミックスして作るというぜいたく。



煮汁(あめ)に塩を入れ保存しておく。この「あめ」と呼ばれる汁が、実はのちの仕込みに使われるのですが、味噌玉を干している間、とっておくというのが驚きです。


唐臼での味噌搗き

一番のハイライトは、唐臼での味噌搗き。
唐臼は、古民家に置いてあることが多いですが、実際に使ったのは初めてでした。
今回は、豊原公民館に置いてある展示品を使わせてもらったのですが、本来は、臼は土の中に埋まっているのだそう。土が衝撃を緩和してくれるようですが、今回は臼の下にクッションをひいて対応。

炊きあがった大豆を唐臼で搗く「みそつき」は子どもの仕事で、昔は妹を背負って搗いたのだとか。実際やってみると、たしかにみそつきなのだと実感します。

もちを搗いているかのように、ぺったん、ぺったん、合いの手が素手で豆をまとめていく。そしてやがて唐臼は楽器となり、みそつき唄がはじまります。


昔の麹づくり

ぺったん、ぺったんしている間、昔は麹をどうやって作っていたのか、聞き書き。麹を使わないやり方もあれば、麦麹や米麹をつくることもあったそう。

明治生まれのおじいさんは、シイラ(コゴメ)を蒸して、麹蓋に広げ、稲玉麹をふりかけて作った。麹は、老人が寝てる部屋(ナンド)でおこすことが多い。寝室は麹だらけになっていたとか。


味噌玉づくり

大豆1升で4−5個の味噌玉をつくる。手を丸め、上の方を細く、円錐形に。思っていたより、でかい。大きさは握る人によっても変わるし、形も家庭によって様々。

2つの部屋で作っていたのですが、見事に部屋の違いが現れました。きっと、こんな風に、家庭によってつくり方が違ったのでしょう。

昔のレシピ本には、はっきりした分量が書いておらず、かわりに「いい塩梅に」とか「適量」といった書き方がしてある。

家庭によっても、季節によっても、その日の室温や湿度によっても、また、その食材の栽培方法や吸水率によってもレシピは変わってきます。きまったレシピなんて本来ないはず。これだけは体感して学ぶしかないのです。そして、自分の味にしていくしか。


次に、無農薬の稲藁で縛っていきます。まず、2本の稲藁をクロスした上に味噌玉をのせます。上で一回転縛り、しめ縄を撚る要領で縄を編む。

このとき、右手を内側に寄せると福を招き、右を押し出すのは福が出て行くと言われるそう。






煙のたつおくどさんの上に吊るしておくと、煙で燻されてカラカラにひび割れてきて、青カビがつきます。
冬の間干しておくところや1年干しておく家庭もありますが、田和さんちでは4−5日干す初午の日に唐臼で搗き、粉にする。とっておいたあめを加える。

いろりの上に1ヶ月吊ってあった味噌玉は真っ黒に。

内側はこんな感じ。できているのでしょうか・・?




けっこう塩多めです。そして、水分は普通の味噌より多くて、どろっとしてます。
まるで醤油のたまりのようです。

こちらはいろりの上に吊っておいた味噌玉を仕込んだもの

どんな味噌ができるのでしょうか?

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『日本の食生活全集29奈良の食事』
1992年10月 農山漁村文化協会


2016年12月19日

発酵する食卓【納豆ラボ編】納豆とは何かを考える晩餐

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種採りと発酵

在来種の種採りと発酵食の種菌のサイクルを考えてみると、とても面白いつながりが見えて来ます。
菌や植物は一生を終えるとき種や胞子を残し、変異しつつも命をつないでいきます。

醤油や味噌、酒、みりん、日本食の基本調味料をつくる麹菌Aspergillus oryzae、ヨーグルトや漬け物に欠かせない乳酸菌、テンペや納豆などの発酵食をつくる枯草菌。それから、チーズの青カビPenicillium、世界各地でそれぞれの風土にあった菌が長い年月をかけて選抜され、順化(ドメスティケーション)させてきました。

パン(コムギ)にあうのはワインとチーズ、そして、ごはん(コメ)に合うのは納豆と漬け物と酒。
主食となる作物とその土地にある菌の組み合わせが食文化に大きな影響を与えていることがわかります。

作物の種継ぎと、発酵食の菌継ぎがつながってきました。


発酵する食卓「納豆ラボ編」

有志ではじめた発酵ラボ。素材と知恵を持ち寄ってテーマごとに発酵食の多様性を実験していきます。
今回のテーマは「納豆」。各地から集まった豆や穀物を使って納豆をつくりました。

材料には山形在来、津久井在来、ミャンマーの地豆、ピーナツ、ぎんなん、たかきび、そして、枯草菌を採種する植物には、3種類のシダ、稲藁、アオバコムギ、笹、マコモ、バナナの葉などが集まりました。
大豆、ミャンマー豆、ピーナツ、ぎんなん、たかきび
左からマコモ、笹、ウラジロ、藁、バナナ、シダ


納豆菌とは?

納豆といえば、藁と大豆ですが、そもそも、納豆菌はいろんな植物にいて、世界では多種多様な植物が利用されています。

日本では、江戸時代後期には自家用に作られていた納豆の生産業者が出現したと言われていますが、納豆菌が培養されはじめたのは明治時代以降のことだそうです。市販の納豆にうっすら白い膜ができているのは、納豆菌のコロニーです。

納豆の分類

アジアの納豆の多くは、粒のままではなく、挽き割りにしてせんべい状にのばしたり、味噌玉のように丸めたりして天日乾燥させるところも多いようです。
そして、豆以外にも、唐辛子やご当地スパイスを加える納豆も。
多様な納豆の形の中でも、糸ひき納豆は独特のようです。

<豆の形態>
①粒状納豆 →乾燥、糸引き
②干し納豆
③挽き割り →せんべい状納豆(トゥアナオ)・味噌状納豆

<菌>
①納豆菌  →糸ひき納豆・五斗納豆  
②麹菌   →塩辛納豆(豆豉)、唐納豆(大徳寺納豆、浜納豆)
③テンペ菌 

<スターター>
藁、イチジク、シダ、チーク、バナナ

<地理分布>
ラオス、タイ・・・トゥアナオ
ミャンマー・・・ペーボゥ
インド・・・ザーチェイ、フクマタ、アクニ、ベカン、リビジッペン、グレップチュール、キネマ
ブータン・・・リビイッパ、キネマ
ネパール・・・キネマ
中国・・・豆豉(乾燥塩辛納豆)
韓国・・・清麹醤

韓国の納豆の語源は、清国から渡って来たという説があります。日本でも、大徳寺納豆や浜納豆のような、糸をひかない乾燥納豆のことを「唐納豆」ということから、中国から韓国経由でわたってきたのでしょうか。




2016年5月25日

発酵する食卓【アジアの発酵食編】照葉樹林文化と発酵を学ぶ食卓

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これ、納豆なんです。
ネパールのキネマ、中国の豆豉、ラオスのトゥアナオ・・・

納豆は、日本の食べ物というイメージがありますが、世界には実に納豆があるのです。
ところかわれば納豆は調味料だったり、せんべい状にして焼いて食べるおかずだったり、乾燥していたり。カレーに入れられたり

こうやってみると、納豆の定義がわからなくなってきます。

アジアの照葉樹林文化と発酵食



稲作が伝わる以前、ネパール、ブータン、雲南、中国南部、日本へと、照葉樹林の広がる温帯地帯に共通する文化があったという「照葉樹林文化論」を提唱されたのは中尾佐助さん。


赤を神聖視する呪い、焼畑と穀霊信仰、製茶、絹、漆、野草の利用法、発酵食、そして、集落の成り立ち、妻問い歌や数々の迷信、アジアの村には、共通する文化がありました。


納豆はその一つ。


糸引き納豆、塩蔵納豆(日本で言う濱納豆や大徳寺納豆)、異なる納豆分布をマッピングしていくと、地域性が見えて来ます。


中尾先生は、「ナットウの大三角形」:「大豆」「植物」「菌」の植物文化複合が納豆の特徴であるとされています。


古枯菌をなにで培養するか、その地域にあるものを使います。
日本は藁につく菌を使いますが、バナナの葉だったり、シダの一種だったり。
素材の香りがそれぞれに独特で、その地の気候や植生が味や香りに表現されるのです。


参考資料:
佐々木高明「照葉樹林文化とは何か―東アジアの森が生み出した文明」
横山智「納豆の起源」

アジアな発酵食ナイト


高島の友人が泊まりでくるので持ち寄りディナーをしよう、ということで、ミャンマー、インドからのお帰りなさい会と合わせて食卓を囲む晩餐会。テーマは高島市が取り組む「発酵」。

オリエンタルな発酵食がいろいろと集まりました。



 ミャンマー紀行アルバムをみながらお土産話をいろいろと聞かせていただきました。



タイのフリーペーパーで発酵特集


「タイの発酵食」が特集されているタイの日本語フリーペーパー。
これはマニアックで面白い!タイに行かないと手に入らないご当地情報が楽しいです。

「DACO」http://www.daco.co.th


豆腐よう

乾燥させた豆腐を六ヶ月間、台湾で手に入れた紅麹につけておくと・・・。
東洋のチーズといわれるだけあって、とろとろ。




アジアの麹

ベニコウジは、台湾で買えます。
いまや、作っている人が少なくて、かなり探しました。

日本の麹とはまた違った香りがします。
納豆と同じく、麹もところかわれば、形もちがう。
そして、その形や風味をつくるのは、気候だったり、その土地でとれるものだったり、民俗文化の違いでもあったり。
ベニコウジ

マッコリとか、アジアのどぶろくに使われるのは、日本のバラ麹とちがって、団子状をした餅麹。

もちこうじ
アジアの発酵食をもちよりながら、なぜこんな文化が生まれたのか、民族によって、植物をどう利用しているのか、一緒に探検していきます。

この映像がすごいわかりやすくておもしろいです。
台湾の餅麹の作り方 製作酒麹ビデオ 「O'rip 慢生活」より


お茶の発酵食

お茶には大きく分けて2種類、大葉種(アッサム種)と小葉種(シネンシス種)があるとされています。
起源をたどっていくと、納豆と同じく、お茶は調味料としても使われていたのです。


ミャンマーのラペソ、雲南のミエン。
日本の茶粥もそうですが、お茶は、料理のだしのかわりに使われる他、漬け物になったり、保存食としても利用されています。




インドのワラや、カレー、そして、高島からは、地酒や、飯寿司、ヤンニョムなどなど。




いろんなテーマを持ち寄って食卓を囲むのはいいですね。

食卓から学ぶアジアの発酵食料理の会でした。