2014年2月10日
虹色とうもろこしGlass Gem Cornが届きました
宝石のように美しいと話題のグラスジェムコーン Glass Gem Cornがアメリカの知り合いから届きました。
Glass Gem Corn グラス・ジェム |
七色の輝き、いや、10色ほどの色彩を持ち合わせたこのレインボーとうもろこしが生まれたのはアメリカオクラホマ州。
アメリカにはたくさんの少数民族が暮らしています。
以前、ネバダ、ユタ、アリゾナの少数民族の聖地をめぐる旅をしました。
神秘的な原住民族の宇宙に触れ、アメリカの印象が180度変わる経験となりました。
アンテロープキャニオン |
ザ・ウェーブ |
販売元となっているのは、アリゾナ州にあるNPO法人 ネイティブ・シード Native Seeds。
作物の多様性を訴え、約2000種類の種子を保存する種の保全活動を行う団体です。
前回記事:ネイティブアメリカン・ホピ族の先祖伝来トウモロコシ
■虹色トウモロコシはどうやってできたか?
トウモロコシの起源は南米。
テオシント teosinte と呼ばれる雑草から分化したものだと言われていますが、
トウモロコシはお米と同じイネ科です。
先にひげがついてますね。
あれはトウモロコシの穂です。稲と似てますよね。
だいたいこういう小さい花が咲くイネ科のような植物は風媒花といって、風によって花粉が遠くまで運ばれ、別の雌穂と受粉する仕組みになっています。
虫媒花とよばれる植物のお花は、大きくカラフルで、虫に見つけてもらいやすくなっていますね。
トウモロコシの花粉が受粉すると、雌穂のひげの一つ一つが、あのつぶつぶになるのです。
ちゃんと受粉してないと、つぶが飛んだり、実が入らなかったりします。
他家受粉と言って、自分の花粉では実らないので、トウモロコシを育てる時は、最低でも数株は必要になります。
というわけで、黄色のトウモロコシに、黒のトウモロコシの花粉がついたらどうなるか。
黄色と黒のまだら模様になります。
ふつう、果実の形質は母方の遺伝子が出現します。
ピーマンに辛いトウガラシの花粉がついても辛くならないです。
ところが、父親の花粉の性質が実にでてしまう現象を
「キセニア xenia」 と呼びます。
トウモロコシは、花粉の影響が果実に現れてしまうのです。
トウモロコシと言えば黄色ですが、赤、ピンク、オレンジ、白、黒、緑、紫。
いろんな色があるのです。
いまはトウモロコシは黄色、人参やトマトは赤が当たり前になっていますが、在来のものは、本当にいろんなカラーがあったのです。
それらの遺伝子が混ざってできたのがレインボーカラーのトウモロコシ、Glass Gem Cornというわけです。
ネイティブ・アメリカンの多様な品種を収集して選抜しているうちに、偶然交雑してできたのでしょうね。
さて、どんなカラーのトウモロコシができるのでしょうか。
栽培がとてもたのしみです。
詳しくは、Native Seedsへお問い合わせください。
http://www.nativeseeds.org/
前回記事:
ネイティブアメリカン・ホピ族の先祖伝来トウモロコシ
Native Seedsによると、グラス・ジェム・コーンはオクラホマのカール・バーナー氏が選抜したものだとされています。
カールは、アメリカのネイティブ・インディアンであるチェロキー族の血を引き、先祖が持っていた伝統的知識、農耕儀礼や伝統農法などを古老から学んだ。
その中で、種を祀る儀式があること、在来の種が綿々と受け継がれてきたことを知り、
以来、原住民の村をまわり、在来の種を収集する。
そして、アリゾナで小さな種屋をやっていた Bill McDorman氏が受け継ぎ、Native Seedsがはじまったのだそうです。
前回の記事で、ホピ族が儀礼につかっていたトウモロコシのことを書きました。
きれいだなー、で終わってしまったらただのトウモロコシという「モノ」なんです。
その背後にある、民族が受け継いできた歴史や種に霊的な力が宿るとされる信仰と儀礼、食文化とともに受け継いでいく。Native Seedsの取り組みに私は共感します。
物は残っても、物語が消えてしまわないようにすることが大事だと思います。
■虹色トウモロコシはどうやってできたか?
トウモロコシの起源は南米。
テオシント teosinte と呼ばれる雑草から分化したものだと言われていますが、
トウモロコシはお米と同じイネ科です。
先にひげがついてますね。
あれはトウモロコシの穂です。稲と似てますよね。
だいたいこういう小さい花が咲くイネ科のような植物は風媒花といって、風によって花粉が遠くまで運ばれ、別の雌穂と受粉する仕組みになっています。
虫媒花とよばれる植物のお花は、大きくカラフルで、虫に見つけてもらいやすくなっていますね。
トウモロコシの花粉が受粉すると、雌穂のひげの一つ一つが、あのつぶつぶになるのです。
ちゃんと受粉してないと、つぶが飛んだり、実が入らなかったりします。
他家受粉と言って、自分の花粉では実らないので、トウモロコシを育てる時は、最低でも数株は必要になります。
というわけで、黄色のトウモロコシに、黒のトウモロコシの花粉がついたらどうなるか。
黄色と黒のまだら模様になります。
ふつう、果実の形質は母方の遺伝子が出現します。
ピーマンに辛いトウガラシの花粉がついても辛くならないです。
ところが、父親の花粉の性質が実にでてしまう現象を
「キセニア xenia」 と呼びます。
トウモロコシは、花粉の影響が果実に現れてしまうのです。
トウモロコシと言えば黄色ですが、赤、ピンク、オレンジ、白、黒、緑、紫。
いろんな色があるのです。
いまはトウモロコシは黄色、人参やトマトは赤が当たり前になっていますが、在来のものは、本当にいろんなカラーがあったのです。
それらの遺伝子が混ざってできたのがレインボーカラーのトウモロコシ、Glass Gem Cornというわけです。
ネイティブ・アメリカンの多様な品種を収集して選抜しているうちに、偶然交雑してできたのでしょうね。
さて、どんなカラーのトウモロコシができるのでしょうか。
栽培がとてもたのしみです。
詳しくは、Native Seedsへお問い合わせください。
http://www.nativeseeds.org/
前回記事:
ネイティブアメリカン・ホピ族の先祖伝来トウモロコシ
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全体!!作ってみたい!!
返信削除はじめまして。今日テレビでグラスジェムコーンの話題をやっていたのでネットで探していたら、こちいらに行き着きました。グラスジェムコーンの栽培に興味があり調べているので種を入手されたのは羨ましい限りです。ただ質問なのですが、外国からの種の個人輸入は問題ないのでしょうか?確か種などは海外への持ち出しはできなかったような・・・。Native Seedsのサイトにもカナダ以外への外国への販売はしていない旨の注意書きがあったので気になりました。
返信削除テレビでやってたんですか。見たかったです。
返信削除詳しくは種やさんにきいてみてくださいね。
私は専門家ではないので・・・