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2023年10月15日

1日30名限定!タイヤル族の自給自足の桃源郷へ

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不老部落について

台湾植物民族と発酵ならいごとの旅2日目。入域できるのは1日30名限定!タイヤル族の現在版桃源郷へ。

不老(Bulau) 集落のBulauというのは、タイヤル語で、のんびり過ごすという意味で、日本語で言うと、"ぶらぶらする"みたいな感じだ。

入域制限しているため、数ヶ月先まで予約でいっぱいと言われてて、なんとかキャンセル待ちで1席ゲット。

入域制限は、集落の暮らしを維持するために必要な措置で、入国税をとって観光制限しているブータンの戦略とよく似ています。

村までは、車は入れない。
長い吊り橋を徒歩で渡ると、かなり桃源郷に入った感。



まず、粟の酒と薬草茶がふるまわれ、粟で発酵させたすっぱい肉を囲炉裏で焼く(タイヤル族は生肉で食べるそう)。どぶろくと肉は一口づつ交互に食べるのが、タイヤル族流なのだそう。


粟で発酵させた豚肉Tmmyan と粟のどぶろく


ここは、ほかのテーマパークのような民族村とは違い、人が実際に住んでる。
キノコ栽培施設や、どぶろく工房、パン工房があり、竹やナイフづくり、機織りをしてて、天然の薬草を採集していて、染色し、濁酒を仕込み、肉を発酵させ、食卓に登る食べ物も、約8割が自給自足なのだという。

人口は約20名。ごはんは、共同調理場で、村人全員の料理を一緒に作るのだそうだ。まさに、現代版の桃源郷。


村の食卓を体験

この村での食事は、80% が自給自足だといいます。
森から集めた野草や、キノコの栽培、神事でも使う粟を中心に、どぶろくの工房や酒粕を使ったパン工房も。

村を回りながら、随所でおやつが出てきたり、3種類のどぶろくを飲み比べしたり、テイスティングがはじまります。今回は食べ物をご紹介。

🌿タミャン(粟で発酵させた鮒寿司のような豚肉)の串焼き
🌿長豆と刺葱の塩漬け
🌿蒸し野菜&野草の盛り合わせ
🌿カタツムリの生姜巻き
🌿カボチャの蒸し物
🌿芋の蒸し焼き
🌿過猫菜(シダ植物)のおひたし
🌿粟のちまき
🌿鮎の塩焼き
🌿粟の酒粕パン
🌿粟の酒3種類(4% 、 14%、蒸留酒 58%)
🌿薬草茶(万寿菊)

ここで働く人のほとんどが20~30代の若者たち。
彼らは、村の職業訓練校にて、伝統的な狩猟採集技術や醸造技術のみならず、シュランシェフなど、外部から講師を招き、料理やパンなど最先端技術も学んでいるので、食のプレゼンテーションがとても美しいのです。

革新がなければ伝統は生き残れない。なんだか、それは、どこの国でも共通のテーマかもしれないと思ったのでした。日本の田舎においても応用できるアイデアはたくさんあり、コミュニティづくりの参考になるかもしれません。


生きる術を学ぶ職業訓練校


囲炉裏でウェルカムドリンク&肉のあとは、学校や工房など、村の施設を案内していただきました。

村には職業訓練校があって、タイヤル族の若者たちが、どぶろくを仕込んだり、狩猟採集したり、ナイフを作ったり、苧麻から糸を作り布を織り、染める技術を学んでいます。さらに、ミシュランシェフなど、外部から講師を招き、料理やパンなど最先端技術も学んでいるのです。

工房を見学させてもらいましたのでちょっとご紹介。

染色織物工房

ひだりから、
・黒:五倍子
・灰色:グアバ
・青:藍
・オレンジ:玉ねぎ
・茶:「染めの芋」と呼ばれる芋の根っこ


竹工房
女性用のバッグ、上はあかちゃんしょいかご、下は野菜入れ。



織物工房
苧麻から織られる布で作られた服や雑貨を購入することもできます。



この村が入域制限している理由は、「生きた暮らしを継承するため」必要なことだったのです。

原住民の民族村は、アイヌの村もちょっと似たような感じかもしれませんが、ほとんどがテーマパークになってしまっていて、暮らしがそこにありません。ここでは、みんなの生活があり、工房があり、暮らしの技術が生きている、観光のための施設ではないからなのです(というわけで、数ヶ月先まで満席、奇跡のキャンセル待ちでなんとかすべりこみでした)

「父の世代の長老たちは、森を開き、野菜を植え、椎茸を栽培し、森で生きていくための収入源を作ろうとしてきました。私たちの世代は、外に売りに行くのではなく、きてもらうことで食べていくことにしたのです」と、代表のkwaiさん。

伝統をもとに革新したおしゃれモダンな原住民料理、現代のファッションにアップデートした染色織物。伝統的な粟のどぶろくをミシュランレストランに卸し、粟の酒粕を利用したパンを焼く。その細部には、伝統と革新のセンスが宿っていました。

2023年10月5日

台湾アロマ博物館と森林温泉

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香りのセラピーはアロマだけじゃない!アジアの芳香療法とは


ときどき同行者を募集していますならいごとの旅。
コロナ後再開し、今回は3名の方に応募いただきました〜!

台湾旅1日目から台北を飛ばし、宜蘭にある台湾芳香博物館へ。アロマって西洋のイメージが強すぎですが、漢方にも芳香療法はあるんですよ。

ヨモギやタカサゴギク、薄荷、台湾檜、などなど、使われ方が書かれています。
漢方アロマの本

台湾にきたら毎回、数日間、大学の書庫や郷土資料館にこもって本を読むのですが、アロマと台湾薬草に特化したこのコレクションは大学でもないかも!台風の日は読書デーにしてたのですが、初日からアロマ専門書庫にこもってしまいました。
台湾は温泉パラダイス

台湾は、実は植物調査を始める前は、温泉に入りにきていました。
台北周辺にもいい温泉はありますが、やはり地方がおもしろい!

泥パックにダイブするような泥温泉もあれば、炭酸冷泉があったり、プールのような温泉や、森の中の温泉も!


本草綱目や黄帝内経あたりの「薬湯」について深掘りしていると、温泉に入りたくなり、夜は礁溪温泉郷へ。森の中にある森林温泉を満喫してきました。
ドクターフィッシュおおすぎ・・!
森林温泉

名物、八宝冬粉。8種類の具が入った春雨。なぜか台湾では、春の雨ではなく、冬の粉。


アロマ博物館で買った台湾檜のシャンプーさっそく使ってみました。

しかし、台湾の温泉て、どうも、娯楽施設で、日本の露天風呂の影響もかなり入っています。薬湯はもはやリゾートSPAの世界のものになっていて、伝統的な薬湯は探せませんでした。

今週末は、アミ族の薬草合宿に参加予定。アミ族は薬湯を作るそうなので、本草綱目や中医学の薬湯との比較が楽しみです♪

さて、前回は本だけで10kgほど買い込んだけど、また、買いたい本が増えた初日でした。

2017年10月22日

薬草の知恵を学ぶ教室@森野旧薬園:薬草狩りと薬酒づくり

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奈良県宇陀市(当時の阿騎野)は、推古天皇が薬狩りをしたという日本書紀にもでてくる伝統的な薬草生産地。朝廷は阿騎野一帯を「禁野(しめの)」とし、独占的に狩りをしていたそう。男性は猟を、女性は薬を摘んだといいます。
古来から人は、自然の知恵を学び、野とかかわりながら生きていたのですね。


そんな薬草の地で、定期的に薬草の知恵を学ぶ観察会を行っています。
観察するだけではなく、実際に植物を使ってみたり、手作りする暮らしをシェアしていけたらとおもいます。

今回は、雨で足下の悪い中、午前中は、森野旧薬園で長年栽培管理をされている原野さんに園内をご案内いただき、栽培から薬草の使い方、効能まで丁寧に教えていただきました。
ランチには、6代目当主が出版された民間療法の本「妙薬30種」をもと作っていた健康食が薬草料理を堪能。

そして、午後は約20種類の薬酒を漬けておられる山の達人の藤本さんを講師として、雨の中実際に山を歩き、採集させていただきました。

森野旧薬園にて薬の探検


アマチャ(甘茶)

森野旧薬園の菜園図

ランチには今阪屋旅館に伝わる薬草弁当をいただきました。
薬草に関する研究をしておられた6代目がまとめた「妙薬30種」を元に、いまは8代目が受け継いで葛刺しや胡麻豆腐に自家菜園で摘んだ薬草の天婦羅など体に優しい薬草料理をつくっておられます。
3階のお部屋で、かぎろひの山々を望みながら、おかみさんに万葉集の歌を披露していただきました。オペラのような美声です。
3月下旬~11月初旬までの期間限定です(2500円)。

90年以上続く松月堂さんの伝統的な和菓子「きみごろも」。
見た目は、揚げ出し豆腐のようですが、食べてみると、さくさく、ふわふわ!
メレンゲのような食感でかなりユニークな和菓子です。


さて、午後からは山へ。
雨がひどいので山はあきらめていたのですが、道ばたからとれる薬草もある、とのことで、ご案内いただき、「ツルニンジン」「マタタビ」「サンシュユ」「ナツメ」4種類の薬草を採集しました。

ナツメ採集中

蔓ニンジンは、5年間かかって、人差し指くらいの大きさの根に成長するそう。
年数がたった株ほど、葉が大きく、茎が太いのが見分けポイント。
蔓をたどり、つちを掘っていきます。

ツルニンジン

これは大ヒット!10年ものだそう!
上のはたぶん15〜20年ものとのこと!
まるでハリーポッターにでてくる泣きまくる生き物みたいです。 
カラスウリ

3種類のニンジン酒(ツルニンジン、チョウセンニンジン、トチバニンジン)飲み比べ

センダン


マタタビは高枝ハサミで穫る

採集のあとは、大宇陀にある古民家ゲストハウス「奈の音」さんにご協力いただき、お庭で根を洗い薬酒作りのワークショップ。


薬酒のできあがり。
さて、1年後、それぞれどんな味になるか楽しみです。


次回は、11月3日(金・祝)、午後からまた薬草観察会を予定しています。
すでに10名ほど先約いただいています。
少人数での勉強会にしたいのであと5-6名ほどで閉め切らせていただきます。
よかったらご連絡ください。





2017年10月5日

薬草が学べる公園:花背の森の薬草学

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京都薬草の森公園の薬草講座

「ここに6種類の薬草があります。足下にも3種類。わかりますか?」
ヒキオコシやサンシュユ、葉や実を食べて味を覚える。


今日は、京都府薬務課の「薬膳インストラクター(上級)」の薬草学実習でした。3年間を通じて、中医学・薬草学・薬膳実習と体系的に東洋医学を修める予防医学の市民リーダー養成講座。
3年めになると、どの時期にどの薬草のどの部位を使うのか、薬効がどう変わるのか、などなど、薬草学の授業も少しレベルアップ。

花背にある京都薬草の森公園では、薬草栽培の基礎研究が行われており、喜界島やミャンマーなど、各地から集められた薬草が栽培されています。品種や土壌、気候が与える薬効への影響を調べる実験を行っているそうです。

◎ヤマイモ(学名:Dioscorea japonica)

漢字では、「山薬」と書きます。その名のとおり、薬としての品種比較試験が行われているのですが、ヤマイモに含まれるジオスゲインは、認知症予防に効能がある成分なのだとか。
農園には、世界各地から集められたヤマイモが栽培されています。
ヤマイモの品種比較試験

◎キササゲ(学名:Catalpa ovata, 英語:Chinese catalpa)

ササゲに似た実をつけるので、キササゲと呼ばれるけど、マメ科ではなく、ノウゼンカズラ科。
実は乾燥させて煎じると梓実(しじつ)とよばれ、民間薬として使われる。
夏に根を煎じて飲む。利尿作用に。
部位によって、収穫時期も違うし、効能も違うようです。
漢方薬には、効能もあれば毒の成分もありますが、民間薬は単体で使うので、副作用がないものがほとんどなのだそう。



◎ヌルデ(学名:Brucea javanica 英語:Macassar kernels)

ウルシ科の植物で、葉っぱが軸に翼がついていて特徴的なので、すぐに見分けられます。
秋は紅葉がきれいですが、ウルシ科なのでさわってはいけません。
そして、「ヌルデノオオミミフシアブラムシ」が寄生すると虫コブができ、生薬に。5倍の大きさになることか「五倍子」と呼ばれています。

虫こぶが生薬?と思われるかもですが、マタタビの実「木天蓼」もよく知られる生薬で、熱湯で虫を下してから乾燥させ、果実酒として漬けられています。

五倍子には、タンニンが豊富にふくまれ、お歯黒や染料として伝統的に使われていたようです。
これも民間薬草の知識ですね。


◎クロバナヒキオコシ(学名:Isodon trichocarpus)

「なぜ、ヒキオコシというかわかりますか?その答えは、食べて覚えるのが一番」
と、いわれ、たべてみると、苦い!良薬口に苦しというが・・・

寝たきり病人も飛び起きるほどだといいます。それを聞くと、食べてみたくなりますよね?!
でも、このヒキオコシ、シソ科らしい。
民間薬としては健胃薬に使われています。


◎チョロギ(学名:Stachys affinis)

こちらもシソ科。お正月の御節料理として食べる家庭も多いのではないでしょうか。
最近は、認知症予防効果があると言われ、花背でもいろいろと実験されていました。

農大出身者としては、気になるのが随伴雑草(擬態雑草ともいう)。単一作物の畑には、似たような雑草が蔓延るのです。田んぼには、やはり稲に似た、イヌビエが、粟の畑にはねこじゃらしが。ライ麦畑にはエンバクが。ちょろぎ畑にははこべが(はこべはシソかではないです)。


◎ウツギ(学名:Deutzia crenata 英語:Scabrous Deutzia

枝の中が空洞だから「空木」とよばれるらしい。
生薬名は溲疏。葉は花が咲く初夏に、実は秋に採集。

ほかにもいろんな植物の解説が。
栗の原種らしい。

アケボノソウ。センブリと同じ属だけど、こちらは薬効はとくになしとか。
金時生薑

 センダン

ランチタイムには、ヒユナのおひたしなども。



今後は、約120名の仲間たちを中心に、学んだことを活かし、各地で勉強会が開かれる予定。私もさっそく再来週、薬草のまち宇陀で、薬草狩りと薬酒講座を開く予定です。

薬膳インストラクターについてのお問い合わせはこちらへ。
京都府医薬品登録販売者協会
http://www.kyoyakkyo.or.jp/event/

【10/21作り手に出会う旅】藍服と山の薬酒づくりイベントページはこちら。
※満席になっておりますが、また定期的に薬草の勉強会やります。
facebookをメインに告知予定です。興味がある方はぜひ、里山文庫のページをフォローお願いします。




2017年8月29日

ならいごとの旅【大和高原の植物と民俗】藍染めと薬草を学ぶ

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「ここの空気、なんかいいよね」って来たひとみんなが言う。
宇陀市笠間は、バスが廃線になりながらも、子だくさんのおうちが多く、9人子どもがいる家庭もあるのだとか。外に出て行った若者も戻って来たくなる、笠間はそんな集落。

現役の鍛冶屋さんがいたり、藍染めやさんがいたり、生業が生きている。




山添村シェアハウスにて参加者それぞれが特技を持ち寄るナレッジシェアリングの会。ここでは、みんなが講師でみんなが生徒。

植物を採集するところからはじめる和のハーバルボールづくり、そして藍染めの職人を訪ねる旅。夜は発酵食とスパイスを囲む食卓。パンとナンと本場インド&バングラのカレー作り。1泊2日盛りだくさんな大人のサマー合宿でした。


笠間へ。藍染め職人をたずねる

5代目染め師のカヨさんは、生活空間である土間で藍壷を守り続ける。暮らしと切り離された体験施設でなく、等身大の暮らしシェアリング。


藍葉を発酵させたすくも

染め料は 2000 円から、染めたい服を持ち込めます。すっかりはまってしまって、また染めたい服と布がたくさんあるので、ぜひ一緒に行きませう!布ないひとは、タイの手紬ぎ布も販売してくれます。オリジナルパターンの服づくりもしたいです。



和のハーバルボールづくり


柿の葉、ビワの葉、レモングラス、おおばこ、笹、ミント、ヨモギ、ドクダミ、野生茶・・・
足下の庭には、たくさんの植物が生えています。普段は気づかないのですが、いい香りのするもの、苦みのあるもの、お香やハーバルトリートメントに、納豆をつくるときの枯草菌採種に、いろんなことに植物の力を活かすことができます。

今回は、インドで民間医療を研究するEthno Kitchenサチさんにハーバルボール作りを学びました。
サチさんのHPはこちら
http://ethno-kitchen.blogspot.jp/




発酵食とスパイスを囲む食卓

そして夜。
インドとバングラのカレー。
ライ麦、自家採種・自家製粉の天然酵母のパン焼き。ナンづくり。
タイヤ台湾の発酵食もずらりと並ぶ。




次回は、10月に予定。
参加希望の方は日程調整表に記載よろしくお願いします。
https://chouseisan.com/s?h=bcb0a34af6bf4f328881c8d79e4ddbf7