2014年4月21日
農ある暮らしを訪ねる旅(2)宇治茶の里を訪ねて・・・
文化的景観cultural landscapeに選定されている宇治田原、和束のお茶の集落を訪ねてきました。宇治茶というと、世界的にも有名ですが、実はお茶の生産量が一番多いのは宇治ではなく、和束町なのです。
家庭菜園なみに、各家庭のお庭に茶畑が広がっているのです。
まるで、集落がお茶畑の中にあるかのような、とても不思議な光景でした。
左のまばらに見えるところは幼苗。
茶の生産は植えてから5年くらいに始まり、30年で衰えていくと言われています。
そのタイミングが重ならないように、少しづつ新しい苗に植え替えていくのだそうです。
このあたりの民家は、お茶を製造・加工していたところが多く、民家群も独特の様式らしいのです。
大きな煙突が屋根からのびており、2階は女工さんたちが泊まっていたという大広間がある。
この古い民家をこわして新しくしたいという家庭も増え、茶畑とともになりたってきた生業を感じられる風景を残していこうという声も出ているそうです。
宇治茶として生産されている茶の8割以上は「やぶきた」でしめられています。
収量の高い改良種が主流となり、在来の品種はもう姿を消してしまったと言われますが、
個人の家庭では、やはり在来の味がよいということで、庭に植わっていたりするそうです。
寿茶といったり、家庭によって呼び方があるそうです。
おぶぶ茶園さんで育つ「大地」という在来種のお茶を試飲させていただきました。
「野生味があって力強い味」なのだそうです。
私はあまり通ではないので、そのような微妙な表現はできませんが・・・
お茶の木。
プロは木をみただけで品種の違いが判別できるらしい・・・
これがお茶タネ。なるほど、チャノキ(学名:Camellia sinensis)はツバキ科。
つばきのタネにそっくりです。
改良種と違って、在来種はよく実をつけるので、昔の人はお小遣い稼ぎに油を絞っていたそうです。
おじいさんに話しかけると、昔の暮らしについていろいろと教えていただきました。
高台寺の茶室(傘亭)をモチーフにしたという茶室が山の頂上に立っています。
下から写真で見ると、ツリーハウスかと思うくらい、切り立った崖のてっぺんに立ってるんです。
一面に広がる茶畑を眺めながら茶を飲むという最高の空間です。
次は、木綿について学びに行きたいと思います。
京都府南部の山城地域は、昭和初期には木綿の生産で栄え、綿をつむいだあとは、綿実油を絞っていたという記録があります。
山城郷土資料館で、綿の栽培から紡ぎ、織り、染めまでを学ぶコットンボールプロジェクトが行われ
ているようです。
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