2014年5月18日

「ヴァンダナ・シヴァの いのちの種を抱きしめて」上映会に参加してきました。

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文化人類学者の辻信一さんと現代エコロジーの巨匠・サティシュ・クマールさんが手がける「アジアの英知シリーズ」、「ヴァンダナ・シヴァの いのちの種を抱きしめて」上映会に参加してきました。

インドの有機農業と種の自立の問題に取り組むNavdanyaの活動や、コミュニティのあり方を問うドキュメンタリーです。




さて、わたしがNavdanayaと出会ったのはオランダの大学院で有機農業を勉強していたころ。インターンで4か月ほどインドの環境NGOで働いていました。
有機農業が環境や社会に与える影響を調べ、Participatory Impact Assessment(農民参加型影響評価)の手法を学ぶというものでした。

研修生の一人が、Navdanyaに滞在したことがあり、まだインドにいるならぜひ行ってごらんというので、調べてみると、偶然、ブータンの国土100%オーガニック計画に、Navdanyaが参画することになり、アシスタントを募集中との広告がでていたのです。

こうして、半年間にわたるブータン生活がはじまったのでした。

関連記事:

ブータン人農家たちとNavdanyaにて

シヴァさんの力強い言葉。ほんとうに熱弁家だなぁと改めて思います。
もちろん、インドはインドの事情があり、日本には日本の事情があります。
日本の実情に合わない内容もたくさんあるのですが、あの引き込み方は天性ですね。勉強になります。


この映画自体は、ほとんど知っている内容だったのですが、参加者たちとのディスカッションでは、シヴァさんの本を15年前から読んでいたという人や、遺伝子の研究をされていた方、パーマカルチャーに取り組む方など、いろんなバックグラウンドの方が参加され、話があちこちいったりしながら盛り上がりました。



シヴァさんの言ってることは15年前から一貫して変わらず、始めた頃はただの小さなふつうの畑だったところから、コメだけで600種類のタネを保存するに至ったといいます。

考えたことを実行に移し、何十年も継続してやっていくこと、続けることが何より大変で、大切だと改めて感じます。




母親にナイロンのコートをねだったとき、お母さんはこう言いました。
「ナイロンのコートは、外車に乗ったお金持ちの社長が豊かになるために使われ、手織りのコートは、貧しい労働者の生活の糧になるでしょう。選ぶのはあなたですよ」と。

それ以来、シヴァ氏は手織りのものしか買っていないそうです。

便利で効率的なものを追求すれば、関係性やつながりの薄い社会になってしまう。
工業製品か手織物か・・・
どちらかを選ばないといけないとき、きっとどこかで思い出すだろうなと思います。




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