2015年8月9日

暮らしの技術を学ぶ(2)おばあちゃんの植物学

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更新がすっかりおくれてしまいましたが、
聞き書き部、丹後合宿2日目。
植物を生活に取り入れた暮らしを90歳のおばあちゃんから学ぶ旅でした。




以前、ブータンで暮らしていた頃、シャーマンから薬草学を学んだ少女から、植物と人のかかわりについて学んでいました。帰国してからも、古老の知恵に興味をもち、山で採集しているおばあちゃんをみるとつい話しかけてはお話を聞いています。
この方はすごい!ぜひお会いしてもらいたい、と紹介していただき、一緒に山に入らせてもらったのがこの記事。

あれから2年がたち、ふたたび、同じ場所でちおりさんに再会しました。

最近、足が悪くなってあまり山にいかなくなったと聞いていたのですが、相変わらずのスピードで歩き回ってはお目当ての野草を探し出し、ほんとに話がとまらない。ほっとしました。

ギボウシ。
これは、茎を干してかんぴょうのようにして保存食にする。


またたび
またたびは、葉っぱのうらが白いので、夏の山によく映え、すぐにみつかります。
まだ小さい




ハゼ。和蠟燭に使われていたもの。
以前、ハゼの実を絞っていた蔵で、学芸員さんのお話を聞きながら見学させてもらったことがありましたが、ハゼの実は、江戸時代に丹後半島で植林が進められ、ろうそくの他に灯し油としても使われていたのだそうです。

伊根町でハゼ蔵見学ツアーを企画したときの記事です。
http://slow-ine.jp/ハゼ蔵


クロモジ
茶菓子の楊枝につかわれるくろもじ。
名のとおり、茎が黒いのですぐわかります。
匂いもとってもいいです。
お茶にも使われていて、島根では「ふくぎ茶」という名でうられています。


合歓の葉は虫除けに。
コウゾは紙の原料としても使われるけど、夏に赤い実をつけて、おやつになる。

土手によくみかけるイタドリは、「すかんぽ」といって、ちょっと酸っぱい夏の飲み物。
そして、山に育ついたどりは、木のようにおおきくなり、空洞の幹を乾燥させると杖にもなるすぐれもの。
さっそく、イタドリで杖を作ってみました。



写真は、ないですが、ガマズミ、イワカガミ、ツクバネソウ、オカトラノオなど山野草もいろいろ見に行きましたよ。


ちおりさんは、野のものをつかった生け花や野点を実践されています。

次回の野点会にはぜひ参加させてもらいたいなあとおもいます。


次回の聞き書き部学習会は、アドバイザーの先生方におすすめいただき、
おじいちゃん、おばあちゃんの手仕事を教えておられる足助屋敷へいってまいります。

前回記事:
暮らしの技術を学ぶ(1)鮎を泳がせる。

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