2015年12月17日

二十四節季のてしごと研究会:麹づくり

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大雪(たいせつ)12/7〜12/21

暦の上では本格的に冬が到来する季節になりました。
味噌や醤油、日本酒・・・「寒仕込み」といって、冬に造るとおいしくなるといいます。
江戸以前は四季を通じて醸されていましたが、酒税が導入されると、やがて冬に仕込みを行うようになります。
ちょうどこの頃は畑仕事がお休みになることもあり、田舎では農家が冬に杜氏として酒蔵で働くことも一般的になったのです。
そして、南部杜氏や丹波杜氏といった酒造りの精鋭部隊が地域ごとに結成され、農村と酒蔵で人の移動がうまれたのでした。

麹づくりは子育て

さて、この時期には味噌や醤油を仕込むひとも増えて来ていますが、
せっかくなら、麹から手作りしてみたいですよね!


先日、12月13日には、堀川寺之内にあるシェアスペース「あそなび」で、まきちゃん先生を講師として麹づくり勉強会がひらかれました。

わたしたちは以前、寺田本家元蔵人頭のなかじさんに麹づくりをならったのですが、
復習をかねて一緒につくらせてもらいました。みんなで一緒にやると心強いです。

麹づくりは子育てと似ています。
麹を作るには、32度〜36度に温度を保つことが重要です。
やってみるとわかるのですが、後半になると、熱がひとりでにあがっていきます。手入れをして、熱を下げる必要があるのです。発熱した子の熱を冷ますように。

専業主婦として麹の面倒をみれるといいのですが、仕事に行かないと行けない日はさすがに連れて行けません。
発酵仲間の持ち寄りディナーには連れて行きましたが、子育て仲間がたくさんいたので、むしろみんなに面倒を見てもらえましたが・・・。

現代の生活に合わせた麹づくりのためには、出麹(花が咲く状態)までの時間を逆算し、寝る前、起きたとき、仕事から帰ったときを手入れの時間にもってくる必要があるのです。





では、麹作りの手順をふりかえってみましょう。

麹づくりに重要な行程その1・蒸し

蒸しは麹づくりの基本。
蒸しを失敗すると全体に影響してきます。

準備するのは、セイロとお湯と米。



お米は、すこしづつ、セイロにいれ、蒸します。
そして、湯気がでてきたところから、「抜け掛け」といって、お米をまた足していきます。
こうして、時間をかけて少しづつお米をいれると、さらっと蒸すことができます。
(粽のようにべちゃっとするのはよくないそうです)
時間が経つと、だんだんお米の色が透明になってきます。


種きり&包み込み

手でお米がつぶれるくらいになったら、ほぐして、布に広げて34度くらいまで冷まします。(下がりすぎないように注意)


種麹をふりかけて、まんべんなくまぜたらできあがり!


菌糸が内部に伸びていく時期「盛り」

翌朝。
白い菌糸が米の内部に伸びていく様子を「ちかつく」というそうです。
菌は乾燥が苦手なので、さらっとした麹の方が、内部に菌糸がはりめぐらされるようになります。
逆に、べちゃっとしてると内部まで伸びていきません。


造園の枯山水のごとくアートな「枯らし」

麹の花が咲く「出糀」から「枯らし」に向けては、温度を下げ、仕上げをしていく行程です。
わたしたちがなかじさんに教わったのはこの「渦巻き」でした。
蔵によっては、三本川や波線模様を描くところもあるそうです。
まさに枯山水の庭!


できあがり☆
やってみてね!


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