2016年11月7日
【開催報告】すずめのお茶やまピクニック@和束茶源郷まつり
山茶始開
早いもので秋ももうおわり立冬になりました。72候でいうところの山茶花が咲く季節です。11月5日・6日に開催しました和束のお茶山ピクニックは秋晴れの天候に恵まれ、たくさんの方に参加していただきました。
茶鳥風 cha-trip はじまる
テーマは、「秘境のお茶会」。
わたしは流通にのらない民俗の自家用茶を味わってもらいたくて、ときどき、イベントで山茶を提供しています。ずっと一度コラボしたいなあと思っていた和菓子すずめやさんと絶景のお茶畑でピクニック茶会が実現して感無量です。ユニット名の「茶鳥風 cha-trip」は彼女が考えてくれました。
そして、もうひとりのユニットメンバーは、京都唯一の村、南山城村で移住促進の仕事をしているくっすん。彼女は、耕作放棄地で蕎麦を栽培していて、種まきから作る蕎麦茶を提供してくれました。
わたしたちは、古くから土地に根付き、風土になじんできた文化やてしごと、たべものの素材のことに共通の関心があって、先人の知恵を受け継いでいきたいと思っています。今後とも、地方を旅してであった素敵なものを紹介していけたらうれしいです。
茶鳥風HP http://cha-trip.tumblr.com/
まわりは茶畑 |
絶景の茶畑ピクニック |
まちあるきの様子。日本に初めてきたばかりのベルギー人夫妻も参加してくれました。 |
茶菓子について
すずめやさんが、この日のために作ってくれたお干菓子は山茶花。
お茶は山茶花と同じ、ツバキ科の植物です。
「山茶の花と書くでしょう、ぴったりかと思って。」
素敵なはからいです。
山茶花(雲平製) |
お菓子は日替わりで、6日のお干菓子はこんなかんじ。こちらも秋らしくてかわいいです。
紅葉と銀杏の吹き寄せ(雲平製)
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5日の主菓子は、和束産の和紅茶を使った羊羹。お重の底にしいているのは、お茶の花と葉。
和紅茶羊羹 和束産の有機無農薬の和紅茶葉を小豆漉し餡に練り込み、羊羹にしました。 |
6日の主菓子。日替わりが楽しいです。
亥の子餅(求肥製)
求肥生地には和束産の有機無農薬のほうじ茶葉を練り込んでいます。中は味噌餡。
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お茶について
5日のお茶は「山茶」。3種類の山茶を飲み比べしてもらいました。
ヤマチャにはいろんな種類があって、いわゆる「お番茶」のなかでも、手揉みしない平番茶、蒸した後漬け物の樽のように漬け込んで、二次発酵させた後発酵茶、それから、蒸すのではなく、釜でローストさせた釜炒り茶。
地方によって、個性的な作られ方をしているのですが、今回、提供させてもらったのは、①足助寒茶、②相生番茶(後発酵茶)、③十津川釜炒り茶。
それぞれ、作り方がちがうのと、①→③の順番で味が濃くなっていきます。
山茶について知るには、この本がおすすめです。1975年に出版された自家用茶の作り手を訪ねてまわられた貴重な記録。
小川八重子「暮らしの茶」平凡社
手前が相生番茶、後ろが十津川釜炒り茶 |
まちあるきのようす
まちあるきというか、ひたすら、茶畑の間を歩きます。ベルギー人夫妻からほんとにいろんな質問がありました。
畝の向きは南向きか、北向きか、畝の高さはこんなに低いのか。
花はいつ咲くのか、実は何かにつかうのか?
日本人以上の突っ込んだ質問です。
茶農家の杉本さんの工場にお邪魔しました。 |
茶まつりのボランティアスタッフが、頑張って通訳してくれています。
これは、茎の部分。ほうじ茶になるそうです。
おみやげもいただきました。
フレッシュなお茶の葉と、クッキング用に感想したての煎茶パウダー。
家庭でもレンジで簡単に蒸し茶がつくれます。
ホットプレートで釜炒りもどきもつくれますよ。
政所茶縁の会についてはこちら
前回記事 聞き書き部合宿in奥永源寺「政所茶と生地師の里へ」
さて、次回はどこへゆこうか。
旅はつづきます。
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