2017年1月12日

"食べる"を考える3泊4日福知山市大江山リトリート

0 件のコメント :

暮らすことは食べること。

「昔のくらしはえらかった。なにがえらいかって、生きるのに忙しかった。」
村のばあちゃんはいつも言ってた。暮らすことに忙しかったって。

電話も通じない山奥にこもり、たべるを考える福知山市天座での3泊4日のリトリート。
麹づくりにはじまり味噌、みりん、甘酒、果実酒づくり、そして、藍建てについて学ぶ発酵学。
灰汁からつくるこんにゃく、餅米の在来種でつくるもちをつくる食品加工学。

新鮮な地元のお野菜やうどん、北海道の本場ししゃも、竹筒でつくる燗酒、差し入れももりだくさんで、いろりの鍋会に招待していただいたり、とれたいのししの解体を見学しにいったり・・・

4日間お世話になった地元の龍一さんからは農業や食、マクロビのことを学び、期間中、入れ替わり立ち代わりやってきた参加者のみなさんや、ご近所のみなさんからもたくさんのことを学びました。

一日中食について考える貴重な時間でした。


※このプログラムは、天座とタイの二拠点でオーガニックな暮らしを営むWhole Living Base MeOtoさんの活動がきっかけで集まった仲間たちでつくってきたものです。
参考前回記事:農ある暮らしを訪ねる旅(11)京の隠れ里で天然素材の服作り

プログラム

1日目 夜 (発酵)麹用のお米浸水
      (発酵)甘酒仕込み
2日目 朝 (発酵)水切り、蒸し
    昼 (食品加工)灰汁づくり、こんにゃくづくり
      (発酵)藍建てのお話会
      夜 (イベント)いろりの鍋会
      (発酵)芋麹仕込み
3日目 朝 (発酵)麹切り返し
      (食品加工)緑米在来の餅米蒸し
    昼       もちつき、柚子味噌、甘酒味噌、芋麹の餡づくり
      (イベント)バーズデーケーキをこっそり仕込む、いのししの解体見学
    夜 (イベント)バースデー、カレー会
      (食品加工)在来豆みずくぐりの浸水
4日目 朝 (食品加工)みずくぐり蒸し
      (発酵)出麹、麹完成!
    昼 (食品加工)味噌用の焼塩づくり、できたての麹でみそづくり


このプログラムは、参加者たちが提供できる知恵ややってみたいこと、地元で出会う人など、そのときあつまったメンバーによって内容がかわっていきます。みんなでできることを持ち寄り、ナレッジシェアをしながらつくってくリトリートなのです。
カレンダーの完成版の写真を取り忘れたけど、新たな予定がどんどん書き込まれていきます。

発酵学

麹づくりや味噌作りも初めての方が多かったので、まずは、発酵とは何か、日本の基本調味料がいかに発酵と関わりがあるか、身近な菌のおはなしから麹づくりの手順へ。



蒸しは、年のはじめに使おうと、中川平七商店で買っておいた奈良晒をさっそくデビュー。ピンク色が映え、これだけでうれしくなります。


麹の種付け

2日目。だいぶちかついてきました(菌糸が伸びて来た)

前回記事:【開催報告】麹づくりワークショップ@大阪

食品加工学

ちょうど、聞き書きで、おばあちゃんに灰汁の使い方について聞き取りをしていました。
前回記事:田舎の手仕事をたずねる旅【植物と灰汁の知恵】

今回は、木灰と藁灰をつかって、天然の凝固剤をつくり、炭酸水素ナトリウムを使わずにこんにゃくを固める実験。

灰汁をつくっているところ
木灰のこんにゃくが一番よくできました。
強い灰汁と弱い灰汁の見分け方、分量の加減など、おばあちゃんのお話がすとんと心に落ち納得できました。

農学生だった私は、食品がどういう反応をしているのか、科学的に理解しようとしてしまうのですが、アルカリ度を表すpHなんて言葉をつかわなくても、草木灰とコンニャクイモの関わりや、植物と人との営みの形は、手でこね、触れながら感じることができます。
それが古くから時の中で人が理解して来た形だったということを村のじーちゃん、ばーちゃんから教わりました。


広葉樹の木灰で作ったこんにゃく
なぜか、木灰と藁灰の方はうまく行ったのに、炭酸ソーダで作ったこんにゃくは愛がなかったためか、固まらず、崩壊してしまいました・・・。

左:木灰 右:藁灰


餅つき、柚子や芋麹餡、緑米などいろとりどりの餅ができました

味噌作り

3日間かけて作った麹。


マクロビ的には塩を焼き締めて陽性の味噌に。
塩は焼きしめる
みずくぐりを蒸すところ。浸水するとかなり扁平になりました。



味噌玉をつくり、最後に全員分桶に詰めます。
次回の合宿では、またみんなであつまり、味噌開き&味噌料理の会を計画中です。

カビが生えないよう、酒粕でふたをします。


休憩タイム

合間にとれたいのししの解体を見に行ったり、お洋服に刺繍したり。
お洋服に刺繍もたのしい!
近所の罠にいのしし捕獲!

みんなで味わうご飯の時間

七草がゆ、いろり鍋、3食のご飯の合間に、麹を仕込み、柚子味噌、灰汁をつくるところからこんにゃくをつくり、緑米で餅つき、そして3日かけて出来上がった麹で味噌とみりんもつくる。文字通り夜なべしながら、発酵食や保存食を仕込みつつ、次の食事のことを考えていました。
ご飯の時間

幻といわれる北海道の本場ししゃも、そして竹筒でいろりにかけた燗酒も最高!

くわいの素揚げ。初めて食べました。
お誕生日会も


農村へならいごとに行こう!


つねに何かをつくり、何かを食べていた4日間。暮らすことに集中し、日々の食べ物をいちからつくってみると、生きることがいかに忙しいかに気づきます。

現代人は、労働力という形で自分の時間を売って、その分、食材だとか自分で作らなくてすむように、他の誰かにやってもらい、その時間を買っています。

もはや、わたしたちは江戸時代の生活に戻れるわけではありません。でも、こんな風にたべるための労働をだれかと共有する時間が少しでも作れるとただただ幸せだなあと思います。

このときを一緒にすごせた仲間たち、幹事のレミちゃん、お世話になった龍一さんはじめ、いろんなことを教えていただいた地元のみなさんに感謝です!


これからも、いろんな村で、聞き書きだけでなく、生きることと食べることを考える、暮らしの実践をしていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いします!

農村に通いながら生きる知恵と技を学ぶならいごとのページ「ならいごと手帖」はこちら

聞き書き部の活動についてはこちら=>「聞き書き部』

0 件のコメント :

コメントを投稿