2020年11月9日

お歯黒と灰汁から作る古代染色ラボ〜発酵と植物と色の研究室〜

0 件のコメント :
発酵と植物と染色の知恵をテーマに古代の色を研究するメンバーが自主的に集まった古代染色の実験室をしています。講師がいて、教えてもらったことを学ぶのではなくて、昔の文献をひもとき、自分たちでやってみて学ぶ形です。

お歯黒づくりと植物の灰汁

画像5
昭和初期まで使われていたというお歯黒を見たことありますか?乳酸発酵で1ヶ月かけてつくるんですが、歯を染める以外に、むちゃくちゃいい天然の媒染剤なんです。草木染めしたことある人は、天然の媒染剤がほとんどないことに気づくはず。でも染色講座はあっても媒染剤を作る講座はないんですよね。

それを自分たちで研究しながら手作りしようというメンバーが集うマニアックな実験室「古代染色ラボ」が9月に始まり、月一ベースで今日が第3回。

第1回に作り、各自で2ヶ月間乳酸発酵させたお歯黒を持ち寄り、お茶とクロモジのお歯黒媒染+灰作りでした。

ph試験紙で各自のお歯黒の酸度を測る

画像4

灰汁づくり。稲わらと麦わらの違いを試験しています。燃え方が全然違う!アルカリ剤としての灰汁に違いは出るのでしょうか?!

画像1

画像2

クロモジとお茶の染液を釜で炊き出します。釜炊き楽しいのだけど、火の調節がなかなか難しい!怪しげにふきこぼれたりしながら、なにやら魔女集団のようになってきました。

画像6

シルクのハンカチをクロモジ、お茶で染めた後にそれぞれお歯黒媒染します。

画像7

画像8



お歯黒がタンニンに反応するのですが、微妙に色味が違います。

昔の人はお歯黒をするときは、五倍子などのタンニンをつかったようです。家庭によってもレシピがいろいろあって、「おたくのお歯黒の調子はどう?」みたいなのが井戸端会議によくあがっていたとか!タンニン系の染色の場合、呉汁処理をしなくていいのですごく楽。コットン素材もこのとおり。綺麗に染まりました!お歯黒媒染のお帽子が渋すぎてファンになりそうです。

画像5

画像3


自主研究室だけにラボメンバーがみな個性的で面白すぎです。

次回は、ねば糊づくりと型を彫るところから柿渋染めをします。

0 件のコメント :

コメントを投稿